[JM312改:徹底試打] やはり首領にはスチールシャフトが一番!
前回、ジョイメニーJM312のリシャフト工程を紹介したが、JM312を取り上げた記事がどこに行ったのかわからなくなってしまったので(笑)、JM312の紹介を含めて試打のレポートを行うことにする。 Joymany(ジョイメニー)はミズノで中嶋や岡本プロのクラブを手がけていた喜多氏のブランドネーム。名前の漢字からJoy(喜び)がMany(多い)ということでつけたそうである。 クラブ設計家、デザイナー、コーディネーター、職人(匠)といろいろな分類ができるが、有名どころとしては、久津間氏、沼沢氏、喜多氏、竹林氏、三浦氏などがいる。 さて、このJM312だが、購入したのは5年ほど前になるだろうか? 当時はクラブに関してのこだわりはそれほどでもなく、顔の美しさとセミカスタムでのオーダーに興味を持って三越経由で制作してもらったものである。全部で300セット作られたうちの180番が首領のJM312である。 上の写真が3鉄で右の写真が8鉄のバックフェイス面。 ヘッドは小ぶりで形状的にはミズノの中嶋モデルであるTN93に似ている。キャビティ部のカットはそこそこ深いが面積的にはそれほど広くはないので分類的にはセミ・キャビティぐらいになるかもしれない。 スポット部分はキャビティになってはいるが、ヒール&トゥとソール部分の厚さによって、頼りない打感ではなく、きっちりと球を捕まえる感触が味わえるようになっている。 さて、オリジナルのカーボンシャフトは100g近いタングステン繊維を混ぜたスチールに近いシャフト。それでもダイナミックゴールドのS-200にリシャフトすると20g近く重くなるのでヘッドバランスを押さえるために38インチではなく37.85インチあわせにしてある。まあ、今にして思えば「スチールに近いカーボン」を選ぶのなら「スチール」選べよ(笑)、となってしまうところなのだが、まあ、そのへんはご愛敬ということで・・ ← 当時は盲目的にクラブ買ってたな 左が8鉄で右が3鉄のフェイスである。 写真の取り方がいまいちなの所は笑って流して頂きたいのだが、コラムでも書いたようにフェイスを飛球線に合わせた時にシャフトがちゃんとした位置に入っているのがわかると思う。流行のクラブを基準に言うと、スクウェアな顔つきとなるのだろうか? ただし、これはJM312のオリジナルの顔では無い。 首領のT-ZOID PROがそうであったようにJM312も久津間氏によってチューンしていただいている。リシャフトの作業工程でカシメのための金属片をネックの左に入れてシャフトが右から来るような感じに修正したところを、ネック調整によってまっすぐなラインを出してもらっている。 さらには、フェイスの懐(ネック部分)を深くしてもらっており、球を包み込むイメージが強くなるようにしてある。まあ、ここまで調整しちゃうとまったくの別物クラブと言ってもいいんだけどね(笑)。 さて、試打であるが、ネックの調整によりヘッドの座りが格段にアップしており、置いただけでラインが出せるようになっている。DGの心地よい重さでヘッドの位置を意識しつつあげておろすだけで力強いボールが飛び出すようになった。特筆すべきはロングアイアンの易しさで、ヘッドの重みだけで軌道が造られるようなイメージ(手で悪さしない感じ)で、恐ろしく簡単なクラブに化けてしまった(笑)。 いや〜、こりゃ凄いわ(笑)。これまでスチールシャフトを馬鹿にして、高価なカーボンに走ってばかりだったけど、やっぱり私にはスチールが一番だわい(笑)。 JM312オリジナルではウェッジでは引っかけが、ロングではプッシュやスライスがでていたのだが、今回のリシャフトとチューンによって全体にストレートからドロー系の球に均一化した。特にロングアイアンの球筋の安定はスコアに直結しそうである。37.85合わせという、短めのセットのため飛距離が気になるところだが、アイアンは飛ばすクラブではない(笑)し、スチールできっちりと打ち込めるようになって逆に距離が出てる感すらあるのだから・・(笑) 首領のお薦め度: 合う、合わない・・突き詰めると自分で組んでみる所にまで行くのね(笑) 96点 |