[寄せとバンカーの怪物] エイリアン・ウェッジ
左のソール写真だけを見て、何だかわかった人はよっぽどのクラブ好きか、バンカーが超苦手な人だろう・・(笑) さて、写真は鬼才パット・シモンズの手によるalienスポーツのエイリアン・ウェッジである。ソールが玉子のようになっており、バンカーでヘッドをあげておろすだけで、砂に潜ることなく、ウソの様にボールが出てしまうという魔法の杖。 あまりに奇抜なデザインのため、キワモノクラブとして扱われることが多いし、バッグに入っていると超初心者扱いされるクラブなのだが、見かけだけで笑っている人は、そのポテンシャルを知らないだけかもしれない・・ ヘッドのトゥ側から見たのが右の写真。 フェイス面は通常のクラブのナス型と異なり、イメージ的には円に近い。たとえていうならフライパンかな? 特徴は上の写真でもわかるように完全球面のソール形状。バックフェイス部は合金が埋められており、中は中空構造になっているようである。この手のウェッジは「お気楽バンカー用」ということでいろいろなメーカーから製品が出されている。もっとも、どこもキワモノ扱いが多く、名前からして「メガトン・サンド」だの「デルンダ」だのとバンカーの苦手な初心者ウケしそうなものになっている。 首領はバンカーが苦手なのかって? まあ、得意ではないな(笑)。首領がこれを多用するのはグリーン回りのロブショット用として使うことが多いのである。アメリカで買ったのだが、和製ウェッジではボールまで届かないような濃いラフで、あげておろすだけでボールがポーンとあがってくれるのである。もちろんバンカーもあげておろすだけね(笑)。 日本の芝でどれだけ通用するかはわからないが、来月からの本格的シーズンのスコアメイクに備えて、押入から引っ張り出してシャフトをDG−S400に自分でリシャフトしてみたのである。 では、このウェッジがどれだけ優れものなのか和製ウェッジと比較しながら説明していこう。 写真は左からJ'sクラシカルエディション、久津間オリジナル、そしてalienウェッジの順。 スコアラインを飛球線に合わせてまっすぐに置いたところである。最近、アメリカ製の出っ歯ウェッジに人気がでているが、エイリアンは超出っ歯(笑)。これだけ歯がでているとザックリいってしまうのだが全面球面ソールのためその心配はない。 難点といえば、フェイスの向きがぼけているところだろうか? 真ん中の久津間ウェッジでは置くだけでラインがだせるのだが、alienはどっち向けていいのか最初は悩んでしまうであろう。クラシカルエディションはまあ、普通だな(笑) さて、左の写真を注目願いたい。 フェイスを思いっきり開いた所である。実際の所ここまで開くことはまず無いと思うが、久津間ウェッジを見ていただきたい。どこまで開いてもネックとポケット(ネックとフェイスの接合部)が邪魔することなくボールを捕まえられるイメージがわくと思う。 クラシカルエディションではネックがせり出してシャンクのイメージしかわいてこないだろう。エイリアンはフェイスの向きが相変わらずぼけていはいるが、ネック部も邪魔にならず球を捕まえるイメージが損なわれていない。ただし、イメージに敏感な人だと自分の顔に向かってボールが飛んでくるようなイメージになるかもしれないが・・ 久津間ウェッジは究極のウェッジということで(笑)、比較するということ自体に無理があるのだが(笑)、alienウェッジがたんなるキワモノSWではなく、ウェッジとしてよく考えられたものであるということがわかって頂けると思う。慣れてしまえばこれほど楽なモノはない・・ 現在、バッグに14本のクラブが入っており、すべてを使うのでこれ以上クラブを入れる余裕がないという人にはあまりお勧めできないが、少な目の本数でラウンドされている人には、是非ともお勧めしたい。 これが必要になる状況がたとえ、1ラウンドで1回ぐらいであっても、その時には確実にあなたを救ってくれるクラブだからだ。 首領の友人にとにかく2−30ヤードのアプローチが苦手で80が切れない飛ばし屋がいるのだが、これを使えばあげておろすだけで50ヤード以内のロブショットがおもしろいように決まるのに・・(笑) キワモノ、ゲテモノクラブと考えずに、スペシャルLWとして使ってみてはどうだろうか? ブランドにこだわる場合は、首領が直筆でモデル名を入れてあげよう・・おっほっほ 首領のお薦め度: 真のポテンシャルを知る人は少ない・・ 我が友に捧げる・・(笑) 80点 |