[アイアンの到達点] 久津間オリジナルキャビティ
最近、首領はクラブを変えなくなった・・ 特にアイアンに関しては、昔は新製品が出るたびに最新モデルになっていたはずなのに・・ 一つの答えがここにあります・・ ついにフルセットで完成した、久津間オリジナルキャビティ。 1年前から使っているフラットバックタイプのオリジナルウェッジ(AW, SW)と合わせて、2鉄〜SWまでの11本セットです。 久津間さんの手の調子が良くない事もあり、荒削り状態からかなり長い間待っていましたが、すこしづつセットが出来上がり始め、ついに首領のセットが姿を現したのです・・おっほっほ ガンブルー仕上げなのですが、染料の入った市販のモデルのように真っ黒とか、真っ青ではなく、酸化鉄の色が強く出ており何とも表現の出来ない色です。うーむ、漆塗りみたいかも・・ シャフトはダイナミックゴールドのS200で少し柔らかめに設定してあります。マッスルバックと違ってパワーで打ち込む必要が無いということもあり、上げて下ろすだけの単純スイングで十分な飛距離が出る感じです。ロフト、ライ、バランスは完全に私の体格、パワー、スイングに合わせてあり、一般に公表しても意味はありませんね。番手間の距離差が完全に調整されており、フェースの方向にその番手の距離だけ飛ぶ・・それだけであり、それが全てです。 左が5鉄で右がPWのバックフェース写真。 上の写真で分かると思いますが、ウェッジには名前と虎の穴の首領といろいろと刻印を入れてありますが、オリジナルキャビティはできるだけシンプルに仕上げてもらってあります。 バックフェースのソール側には波状の削り跡を残してもらっており、トップ側に000番の番号刻印。名前はキャビティの内側に入れてもらってあります。 重心位置はパワーとスイングの兼ね合いで極端には下げておらず、マッスルバックの久津間562で集中していた打点ちかくに設定してあります。 写真は5鉄のフェース写真。 トゥ&ヒール方向にはちょっと大きめの感じですが、フェースの高さはそれほど高くありません。 フラットバックの久津間PRO562と比べると一回り大きい感じ・・というか、一回り顔が長いという感じ。 注目すべきはスコアラインのヒール近く。 恐ろしく懐の深い顔だということが分かると思います。トップブレードからの写真を見れば一目瞭然ですが、この懐の深さが久津間さんのオリジナルクラブ(調整したクラブでも同じ)の特徴の一つになっています。 トップブレードからの写真がこの2枚。 左が5鉄で右がPWです。 シャフトの入り方は右からというイメージになっています。セットアップ位置でフェースは完全に飛球線に対してスクウェアとなっており、置いて構えるだけでラインがでるようになっています。 ネックとフェースの接合部に注目してください。 前述したように、恐ろしく懐の深いクラブになっています。ウェッジは開けば開いただけフェースを利用することが可能で、変幻自在な球を打つことが可能。 話題になっているように、プル角という要素を使って定量的に設計の意図を説明することは可能ですが、それはクラブ設計という領域に踏み込む事になり、ゴルファーには過剰な知識となってしまうので、今回は触れずにおくことにします。「黙って置けばフェースが球の飛ぶ方向を示し、番手毎の飛距離差が使う人間に対して完全に調整されたクラブ」ということだけ理解していただければそれで十分かと・・ 完成直後に練習場で打ち込む事もなしにラウンドに持ち込みました・・(笑) 通常なら無謀な事なのですが(笑)、何故それが可能だったかというと・・直前に使っていたのが同じ久津間さんのクラブで、重量、バランス等が全く同じだったいうこと。すなわち、キャビティの分だけ飛距離が変わりますが、理論上は同じスイングで同じ球がでるはずなんです。 クラブを買い換えた場合、同じスイングしても同じ球は出ませんよね? これは虎の穴6年の歴史で首領が自らの身体で証明しています(笑)。だって、設計思想もスペックも異なったクラブなんですから、同じスイングで同じ球が出ると言うことが奇跡に近いでしょ? 評判のクラブを買ってみたんだけど、確かに易しいんだが、飛距離も方向性もばらつく・・ そんな経験をされた方はおおいのでは? ← 私がその筆頭じゃぁぁ(笑) スクウェアなクラブってのはスイングに正直です。スクウェアという言い方に語弊があるなら、使う人の基準になるクラブですね。基準となるクラブでスイングを作ってしまえば、クラブが変わってもクラブの性能通りの球がでるようになるわけです。市販の左向きクラブなら、そのまま左に行っちゃうだけ・・単純でしょ(笑)? だから、左を向いたクラブで真っ直ぐな球を打てる人が、このオリジナルを打ったら・・たぶん、右にすっぽ抜けてスライスになっちゃうかも・・ えらそうなこと言うけど、スコアはどうなんだ、って? おほほほほ、オリジナルキャビティは久津間PRO562の1番手強飛距離がでます。そのあたりの調整がまだまだなんですけど、使い始めてからスコアは少しづつですけどあがりっぱなしですぜ、旦那。アメリカでの記録としてベストスコア79というのがありますが、そこには当分行けそうにありません。でも、国内のベストスコアはあっさりと更新しちゃったんですな、これが・・(笑) 繰り返しになりますが、久津間さんのオリジナルクラブや調整したクラブは「易しいクラブ」というわけではありません。使えばスコアが5も10もすぐに縮む魔法の杖じゃないわけです。その人に合った「基準となるクラブ」が出来ることにより、スイングを固めることができ、スイングが固まったときにスイングに忠実な球を打たせてくれるクラブ・・ 結果的に易しいクラブということができますが、そこに至る道は結構厳しいモノがあります。それでも次から次へと蟲仲間が増えていくってことは・・まあ、そこから先は自分自身で確かめてみることが一番ですね。 首領のお薦め度: アイアンに関しては多分、これが「アガリ」ですな・・ 97点 |