[久津間PRO562 ガンブルー] 高性能と機能美の融合
写真は久津間PRO562ガンブルー 正確には研磨が終わった段階のヘッドだけの状態で、ここから使う人に合わせた微調整後に組み立てが行われ、ロフト・ライ・プル角の調整を経てクラブとしての形をとることになる。 軟鉄削りだしの状態でガンブルー処理されて、ネームやシリアル番号を刻印されてから、刻印に色が入れられて世界で1セットだけのオリジナルアイアンが完成するのである。 PRO562については、虎の穴や久津間梁山泊の記事で取り上げているので詳細な説明は省くが、フラットバックの中ではトップクラスの重心の低さを誇り、計算されたスポット位置で見た目とは裏腹に恐ろしく易しい(フラットバックの中では・・だけどね)アイアンに仕上がっているクラブである。 写真の右側が鍛造されて出来上がってきた原型ヘッドで、左側が何段階もの研磨を経た完成間近のヘッドである(8鉄)。 右から手作業で左の形状を削りだしていく作業はまさに神業である。素人目には良い感じで出来上がっているように見えるのだが、久津間さんはセットとしての流れを重視し、少しでもイメージに合わなければボツにしてしまう。イメージ的には窯出しで「だめぢゃ!」と壺を割ってしまう陶芸家・・という感じだが・・ 1セットのアイアンを完成させるために、数セット分のヘッドがダメになってしまうとのこと。出来上がったクラブの中から合いそうなモノを売るのではなく、依頼主と話し合って、使う人のイメージを決めてから削り出すのである。他のメーカーでもウェッジなどでは「ハンドメイド」と謳うモノがあるが、それらとは次元の違うクラブ作りなのである。 写真の左側がメッキ版のPRO562(DON仕様)で、右側が完成間近のガンブルーのヘッド(共にSW)。 PRO562は完成度が極めて高く、これ以上のフラットバックは無いというのが蟲仲間の意見だったのだが(久津間さん自身もそう言っていた)、ガンブルーのヘッドをみていただきたい。 そう、知っている人ならわかるだろうがこれは、オリジナルウェッジのラインである。懐具合、トップブレード、ネックのライン・・ぶっちゃけた話、別物になっている(笑)。 ネックの処理としてはオリジナルキャビティとPRO562(メッキ)の中間タイプ。完全な削りだしのため、使う人に合わせてソール幅などを自由に変える事が可能で、個人に合わせたまさに世界に一つだけのオリジナルアイアンができあがるというわけである。 悔しいのは、久津間さん自身が「首領さん、これは凄いですよ。これと比べるとPRO562はねぇ〜」と言うことぢゃ! 耳元で「メッキ版を知り合いに譲って、作りますか?」とか囁く ← 悪魔の囁き アイアンヘッドの完成度という点では、三浦技研が有名だし、三浦さん自身の研磨したヘッドがメジャーを取ったりしている。私自身、一時期は強烈に憧れてどうしても手に入れたかったヘッドだが、クラブとしての完成度は普通のクラブと変わりない印象である。あくまでも、個人的な意見だけどね。たとえ三浦さん本人が削ったヘッドを手に入れたとしても、それは「良い部品」でしかないんだよね。使う人間に合わせて削られ、完全に調整されて組み上げられなければ、身体の一部となるようなクラブはできあがらないでしょう・・ 現時点でそういう恩恵に与ろうと思うなら、トップクラスのツアープロになるか、久津間さんの工房を訪ねていくしかないんでしょうなぁ・・ さて、この究極のフラットバック・・ お値段のほうは・・残念ながら気軽に手を出せるようなレベルではない。値段的にはオリジナルキャビティと同じ値段ということで、現在のところ1本59800円から・・である。セットで作ると70万近い・・ ううううう、まあ、生涯の調整込みなので個人的にはお買い得だとは思うが。 さて、年末ジャンボ宝くじは12/22までの発売だったよね・・よっしゃ、当てるぞ!! 首領のお薦め度: 究極だが手がとどかん!!!・・・・ 97点(値段は度外視) |