[実験君:シャフトの入り方] フェースアングルあるいはプル角
目の前でクラブを使って説明するとあっという間に理解できる(体感できる)んだけど、文字で説明するとなかなかイメージがわいていきません。と、いうわけで写真で説明してみます。設計者の意図を基準としていろいろな角度が静的に決まりそこで「プル角」というのを定義することにより定量的に説明できますが、ここでは止めておきます。あくまでイメージをつかんでくださいね。 左はキャロのウォーバードで、右は久津間250チタンです。 クラブの下に十字に線を引いてありますが横の線が球を飛ばしたい方向(飛球線)、縦の線はドライバーですから左足のちょっと内側の線だと思ってください。 ビハインド・ザ・ボールでクラブをセットアップしているとします。このとき、クラブヘッドはスッと置いた状態でグリップを持って捻ったりはしていません。 フェース中央でボールを打つものとして、そこに長いティペグを貼り付けてあります。ティペグはフェースに垂直に貼り付いていますからティペグの指す方向が「フェースの向き」となります。ヘッドの真後ろにライトを置いてありますので、ティペグの影と横線との関係をみると良くわかります。 すなわち、左のキャロは一般的に言われる「フックフェース」、それに対して久津間250チタンはスクウェアフェースということになります。この違いは分かりますよね? シャフトの特性でインパクト時にフェースがどう戻ってくるか・・というのは非常に難しい問題です。スイングによっても構えた通りに戻ってこない場合が多々あるので、ここでは「セットアップした状態にフェースが戻る」あるいは「セットアップした状態にフェースを戻すスイングをしたい」と仮定しましょう。 インパクトが上の写真なら、ボールはどこに飛びますか? 久津間250は飛球線に飛び出しますが、キャロは左に飛びますね。引っかかってしまえばチーピンになってしまいます。先に述べたようにフェースがセットアップの位置にもどらなければ状況は変わってきますが、イメージとしてキャロのようなフェースの向きでボールが真っ直ぐ飛ぶように考えられますか? 慣れの問題もありますが、けっこう難しいものです。 それじゃ、キャロでフェースをスクウェアにセットしたらどうなるか? 左の写真がフェースをスクウェアにしてみたところ。 何が起きているかわかりますか? グリップを持って捻ったりするとフェースのロフトが変わってしまいますから、ここではグリップを「ハンドファースト」にせざるを得ません。この写真ではもとあったグリップ位置から拳一つハンドファーストになっています。 フェースの向きが同じ上の久津間250チタンの写真と比べてみてください。シャフトの角度が異なりますね。フェースを飛球線に対しスクウェアにしたばあい、フックフェースのクラブは自然とハンドファーストすなわち、「シャフトが左から入る」ことになります。 シャフトがどうはいるか・・は、厳密にはフェースとの関係ではなくて一番最初に書いたような静的な「プル角」という数値によって表現されますが、一般的にはクラブを自然にソールさせてフェースを飛球線に対してスクウェアにしたときのグリップ位置をチェックする事になります。今回のキャロの場合は「拳1個分左から入っている」と表現することになります。これは全てのクラブに当てはまることで、パターからドライバーまで同じです。 どうですか、分かりましたか? |