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[お宝フラットバック] マクレガーのトニー・ペナモデル


 ついにお宝アイアンが届きました・・

 マクレガーのCOLOKROMシリーズ、トニー・ペナのウィングバックアイアンです。

 昨年、アメリカの個人売買サイトで見かけて一目惚れし、アメリカの知り合いに頼み込んで買ってもらっていたアイアンです。

 左の写真はトニー・ペナの2番から9番とD.S.という分類のウェッジまでの9本と、右手前3本がおまけにつけてくれたマクレガーのウェッジとなっています。

 トニー・ペナの年代としては60年代前半のもので、首領の年齢に近いモノ(笑)。さすがにヘッドに錆の浮いた番手や、銅下処理されたフェースの摩耗の激しい番手もありますが、皮巻きグリップは完璧な状態ですし、フェルールも完全オリジナルのままです。

 右の写真はシャフトに貼られているシール。ツルー・テンパー社のシャフトでPRO-PEL ACTIONという名前が入っています。シャフトの一部の色が変わっているのが分かると思いますが、一定の長さの分だけ銅処理されています。スチールと銅のコンポジット・・なんて技術はありませんから、おそらくは部分的にメッキをはがして(?)銅下処理の部分を出しているのではないかと思います。銅の部分は番手によってフローしており、もしかしたらフィーリングに何らかの影響を与えているのかもしれません。

 左が5鉄で右がD.S.と刻印されたウェッジの写真。

 5鉄には錆が全体的に出始めていますがセットのなかでは綺麗な方。ウェッジの方はフェースは使い込まれて銅が薄くなっていますがヘッドの状態はほぼ完璧。すぐにでも使ってみたいような綺麗な状態です。

 特徴的なのはバックフェースの山形の盛り上がり。スポットを補強すると共にスポット位置を下げる役目で、筋肉の盛り上がりの様に見えるので「マッスルバック」と呼ばれています。

 定義は様々で、特に決まりはありませんが、つるっとした平らな形状をフラットバック、部分的に盛り上げているモノをマッスルバックと呼ぶことが多いみたいです。現在はキャビティでないモノを総称してフラットバックと呼んでたりしますが(笑)。ウィングバックってのは正しい名称かどうか不明ですが、私は昔からこの手の形状をウィングバックと呼んでいます。形状というより、刻印されたTとMの複合マークが羽のように見えるから・・という気がしますが・・ま、どうでもいいか(笑)

 購入したのは上の写真の9本なのですが、仲介してくれた友人によると、親日家の持ち主がおまけにウェッジをつけてくれたそうです。

 写真左はマクレガーのトニー・ペナのサンドウェッジ。比較的新しい時代のモデルで(上のペナに比べると)、型番や各部の処理は現代的な雰囲気が漂っています。

 右はマクレガーのトミー・アーマーの11番(今でいうAW)ウェッジ。シルバー・スコットの名が付けられたモノで、顔つきはペナとはかなり異なっており、現代的な顔つき。

 ちなみに、トニー・ペナもトミー・アーマーも有名なプロゴルファーでそれぞれがマクレガーで名を冠したモデルを出した人達ですな。

 最後の写真もペナのサンドウェッジですが、赤い文字でMike Fetchickと名前が刻まれています。

 フェルールやホーゼルの処理をみるとモデル的にはかなり新しいものだと思われますが、バックフェースの処理は上のペナのサンドウェッジと同じ流れなのが分かりますよね。

 このウェッジはシャフトとグリップが交換されており、つい最近まで使われていたようです。シャフトはダイナミックゴールドのような気がするのですが、ライフル5.5のシールが貼ってあるあたり・・思いっきりアメリカ的ですな(笑)。

 さーて、このトニー・ペナ、そのまま飾っておくだけだと芸がないからなにかのチャンスに打ってみたいんですよね。

 フェースの向きは・・うーん、真っ直ぐに感じられるんだけどちゃんと計ってみないとなんとも言えないんですよ。と、いうのは、ソール形状がスクープソールというくさび状の形状のため、そのまま置いただけだと座ってくれずに、コテッってあさってを向いてしまいます。久津間さんの調整した、あるいはオリジナルのクラブというのはソールさせただけでフェースがターゲットを向くようになっているから、だれが構えてもスクウェアというのが分かるようになっています。スクープソールの場合は、慣れないと上手く構えることができないからねぇ・・(笑)。

 虎の穴のお宝認定アイアンは、ベン・ホーガンとスラゼンジャーのダブルネームアイアンがあるのですが、このペナは2セット目の認定アイアンになりそう。いつかはどこかで「平背柿L字コンペ」というのを虎の穴の冠大会としてやりたいとおもっているのですが・・そのときに使ってみようかな・・

 新製品のアイアンってのも面白いけど、こういう古いクラブも楽しいと思いませんか?
職人のいろいろな工夫が随所に残っているし、機能的にも今のクラブとそんなに大差は無い。芸術品と呼べる領域に近いようなモデルが笑えるような値段(一山いくら)で見つけてくるのも楽しみ方の一つなんです・・おほほほ

首領のお薦め度: 私はこの形状がもっとも美しいと思っております!・・ 93点(芸術点)

(C)ゴルフ虎の穴 首領