「マスヒロの365日食べ歩き手帳」(山本益博/講談社)読了。本ワサビを使ってないと、まるで世界の終わりのように大騒ぎする芸風は昔から変わらず。慣れるとなんだか微笑ましい。1万円、2万円取る寿司屋で本ワサビ使ってなければ重大な契約違反と言っても過言ではなかろうが、1000円やそこらのランチで本ワサビを強要されては店のほうも大変だろう。 ランチに水代わりに頼んだペリエが夜と同じ800円なのはけしからん、と騒いでいる部分も興味深い。自分の店でビン詰めしてるわけでもあるまいし、ランチの料理が格安だからと言って、酒屋から仕入れてる飲み物の値段までディスカウントしては商売やってられないと思うのだが。昼に飲んだらワインやビールも安くするべきだと言うのだろうか。蕎麦屋で昼からお酒飲んで騒いでいる客に「うるさい」と怒鳴りつけるところにも、ほとんど酒が飲めないこの人の狭量なところが出ているというか。 まあ、しかし、そういう勘違いなところも含めて、店とのやりとりを正直にそのままに書き込んであるところが妙に面白い。店にとっては、宣伝にはなるだろうが、常連になられてもうるさい、なかなか扱いの難しい客だろう。敬して遠ざけるのが正解というか。はは。 |