BLOTTER (8/16)にあった、「調味料バトン」が面白かった。調味料の嗜好には、育った環境や歴史が色濃く反映されるんだよなあ。 「目玉焼き」を何で食するかについては、国論を左右する大問題(?)なのであるが、以前読んだ、「ニッポンの食卓の新・常識」(齋藤隆/日経BP社)という本によると、日本に関してはすでに大勢が判明しているようなのである。 この著者は、関東の360世帯の食事を何年か追跡調査して、「食MAP」というデータベースを作成したのだが、それによると、目玉焼きには「醤油かける」派が、「塩・コショウ」派の倍以上いるらしい。みなさん、知ってましたか(笑)? 著者の分析では、洋風のおかずとして取り入れられた目玉焼きが、和食に完全に定着したことを示す数字だとか。確かに、いくら日本人と言えど、パンと一緒の時に醤油かけるとは考えづらいから、ご飯のおかずに目玉焼きを食べるケースのほうが多いということだろう。ちなみに私は「醤油」派ですなあ。もっとも外国でサニーサイドアップ食べる時には勿論「塩・コショウ」だが。というか、ホテルには醤油なんてないし。 この本には、その他に、
「調味料バトン」の質問で、もうひとつ興味を引いたのは、「トンカツ」。 醤油や塩で食する人がいることは、もちろん知っているが、私はソース派。そういえば、ミラノのレストランで、「コートレッタ・アラ・ミラネーゼ」食べた時も、ご飯とウスターソースが欲しくなった。日本風の分厚いトンカツなら、トンカツソースだ。ま、塩で食するのが「トンカツ通」と聞くが、「トンカツ通」じゃないからなあ。 関西に本拠を置く某(弱小)ソースメーカーの社長に聞いたことがあるのだが、トンカツソースには多量の砂糖が含まれているらしい。だから常温でも腐らんのやと言ってたな。甘い物は好きではないのだが、トンカツソースは大丈夫。この辺が味覚に対する嗜好の説明のつきかねる部分ではある。そうそう、そういえばソバツユもそうだな。 |