「サイバラ茸4」(西原理恵子/講談社)読了。 「鳥頭紀行」や「アジアパー伝」、「たぬきの皮算用」などの単行本からサイバラ漫画だけを集めたシリーズだが、すでに4冊目。就寝前にパラパラ読み、笑い、リラックスして眠るのにちょうどよい。 西原理恵子は、伊集院静や「突破者」の元ヤクザのオッサン(名前失念)など、無頼なアウトローと組むとなかなかよい仕事をする。「鳥頭紀行」のような旅行記もまたサイバラの独壇場。極端に露悪的なデフォルメと、周りのキャラクターをいじる内輪ネタ、体を張った自虐・露悪的ギャグなど、いつもながら感心。「鳥頭紀行」での勝谷誠彦など、ホモ扱いされてボロカスなのであるが、これまた面白い。 夫、鴨志田穣を巡るシャレにならんエピソードもあっけにとられるが、これまた笑いに昇華しているのがさすがというが漫画家の習いというか。アルコール中毒による隔離病棟入院、ヤク中時代のフラッシュバックなど、悲惨な場面はどこまで脚色されたものなのか不明だが、サイバラがポロっともらす本音に、時として母の情愛、時として乾いた少女の叙情が、イヤミなくさらりと描かれているのが印象的。そういえば、この夫婦は結局離婚したんだったな。 |