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1998/08/04 「聖書の暗号は本物か」

銀座、旭屋書店で久保有政「聖書の暗号は本物か」(徳間書店)、ジョン・F・ケリー、フィリップ・ワーン「FBI神話の崩壊」原書房、2冊購入。


その後、ちょっと秋葉原に回ってノートPCなど見てまわる。いまやB5ファイルサイズでも、考えられないような薄型がどんどん出てる。ちょっと欲しくなるが、まあ、日記書くだけなら、今ので十分か。

土用の日にうなぎを食べ忘れてたので、神田の鰻屋で遅い昼食。もう2時近くだが、背広にネクタイしめたオヤヂでほぼ満員。暑い中を歩いた後で、冷房の効いた店で飲むビールは格別だなあ。しかし、他には誰も飲んでないね。まあ、仕事中に飲んでたら、アル中だわなあ。(時々見るけどね)ま、私はお休みですから特別と言うことで。ははは。


うな重が出てくるのを待つ間、「聖書の暗号は本物か」のほうをちょっと読み進める。元ネタは、去年結構売れた「聖書の暗号」。ヘブライ語で書かれた旧約のモーゼ5書を、ある特定の文字数を均等に飛ばして読んで行くと、色々な予言が現れる。つまり聖書には暗号が隠されているのだ、と言うお話。

その後の批判も踏まえて、日本人の著者(しかし、聖書アナリストって肩書きがチトうさんくさいね)が、実際に、「ヘブライ語聖書の等距離文字列自動検索ソフト」を入手して、あれこれやってみた結果を本にしたもの。本家「聖書の暗号」には無い、「最小スキップ」(一番短いスキップで読めた位置を尊重する)なんかの考えを導入したところがちょっと新しいか。


興味深いのは、現代になって、コンピュータが登場するまで、何百字も飛ばしながら、特定の単語を探すなんて事は不可能だった訳で、もしもそういう暗号が、何千年も前に書かれた聖書に隠されていたとしたら、大変な事だろう。この著者はプロテスタントの伝道者なので、どちらかと言えば、聖書にそういった暗号が隠されているはずだ、との立場で書いている。なぜなら、それこそが神が聖書を書いた証だから、と言う訳ですな。

まあ、色々と例を上げてある分には、なるほどねえ、と言った感想だが、ヘブライアルファベットと日本語の訳文との対応をまったくと言っていいほど示してないので、どこまで正確に綴りがヒットしているかは不明。


ヘブライ語は、もともと子音しか表記しない為、固有名詞なんかは、偶然にヒットしやすいのは、ちょっと考えれば分かる。例えば、「HRCH」なんて文字列が出てきたら、「あっ、ここにホリウチと出てる」って事になるし、「MIJ」と出れば、「おお、この日記の名前が聖書に予言されてた!」って事になる訳で。どうも、ちょっと胡散臭い。

ところで、この著者が使った、「ヘブライ語聖書の等距離文字列自動検索ソフト」は誰でもインターネットでダウンロードできる。URLはココ。「Bible codes」と言うページで販売してるんですな。しかし、なんでも商売にしてる奴がいるんだなあ、とちょっと興ざめ。

まあ、興味ある人は購入して研究すると面白いんでは。ただしヘブライ語が出来ないと使えないと言うのが難点か。日本にいったい何人いるのだろう、ヘブライ語できる人。もしも読んでる人で、ヘブライ語できる人がいたら、「聖書の暗号」の感想を教えて下さい。<いないだろうなあ。