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1998/09/20 『キリスト聖骸布の陰謀』 

8時過ぎに目が覚めたが、また2度寝して10時半に起床。昼飯に買い置きのソバを茹でて食す。しばらくしてゴルフの打ちっぱなしへ。

昨日書き忘れたが、散財ついでにドライバーを新調したので試し打ち。キャラウエイ・ビゲスト・ビッグバーサ・チタン。前に持ってたチタンの倍もするんだから高かった。しかし名前通り、ヘッドがデカイ。本当に振れるのかと心配になるが、打ってみると、面白いように当たる。どうやっても前に飛ぶ。体が開いても、ヘッドがきちんと返ってボールを捕まえるって感じだなあ。いやはや、最近のクラブの進歩は凄いもんだ。アメリカにいた時に買っとけばよかった。もっともスコアに結びつくかどうかは別の問題なんだなあ。


ひとしきり打った後、部屋に戻って風呂に入ってのんびり。昨日購入した、『キリスト聖骸布の陰謀』 を読み進める。やはりちょっと危惧した通り、「トンデモ」の部類だ。自分の意見にあわない反論については無視して、自分の結論は、勝手な推論の上に推論を積み上げて導き出す。

『聖骸布』というのは、イタリア、トリノの大聖堂に保管されている、キリストの遺骸を包んだと言われる亜麻布で、奇妙な事にネガのような反転した画像で、男性の全身像が布に現れている。しかし、近年行われたこの布のサンプルの放射性炭素年代測定は、この布が織られたのが14世紀である事を示しており、この聖骸布が初めて歴史に登場するのも14世紀頃である事から、キリストの聖遺物ブームがまきおこっていた当時のニセ物と一般には結論が出ている。

しかし、この放射性炭素年代測定は、本物とは別のスリ替えられた別の試料を使って行われた。これは聖骸布をニセ物としたかったローマ・カトリック教会の陰謀だ。なぜなら、聖遺布に現れた傷からの出血等の模様は、明らかに磔刑の後もキリストが生存していた事を示しており、これが明らかになると、『十字架上でのキリストの死と復活』と言うカトリックの根本信仰に大きな影響があるからだ、というのがこの本の著者の主張。

しかし、彼らが提示した証拠ってのが、入手した2つのサンプルの写真を比較して、それぞれ縫い目の幅がちょっと違う、と言うだけなんだから、ちょっとお話にならない。動機にしても、もともと聖遺物として珍重していたのはカトリック教会なんだから、いまさらになってわざわざサンプルをスリ替えてまでニセ物とする必要もないだろう。たんなる聖遺物の真贋ひとつで信仰が揺らぐような信徒だって、この現代にどれほどいるだろうか。しかし発想そのものは面白いから、サスペンススリラー小説にでもすればよかったかもしれない。まあ、本人達は大真面目だからちょっと失礼か。はは。