午後に、「買ってはいけない」(週刊金曜日別冊ブックレット)をパラパラと読む。これは、「週刊金曜日」に連載された、「買ってはいけない」という企画を本にしたもの。企業名・商品名の実名を挙げて、なぜ買ってはいけないかが説かれている。定期購読者のみによって経営が成り立っており(実のところ成り立ってないらしいが)企業の広告を載せていない「週刊金曜日」だからできる企画かもしれない。
山崎製パンの「クリームパン」、日清「ラ王」、味の素「ほんだし」サントリー「ザ・カクテルバー」とずらずら並べると分かる通り、食品に関しては、食品添加物だらけのインスタント物や、まがいもの(「ほんだし」にはカツオ抽出物はほんの10数パーセントしか入っておらず、あとは味の素と塩とカラメルからできている)がヤリ玉に上がっている。
食品だけでなく、環境を汚染する成分や人体に悪影響のある成分を含む、洗剤、化粧品、くすり、雑貨も次々とマナ板にのせられているわけだが、ちょっと名前を挙げるだけでも、アパガード、アタック、メリット・シャンプー、キッチン・ハイター、トイレ・クイックル、ブルーレット、ツムラ日本の名湯、バルサン、タンスにゴンなどなど、コンビニやマツモトキヨシに置いてあるような商品は、ほとんど全滅である。
まあ、しかし、こういう商品がすべて無くなったら、生活が不便になるのも事実であって、どこらへんで地球環境や、人体への化学物質の影響との折り合いをつけるかを考えてやってゆかないと、もうしかたがないような気がするなあ。
もうひとつの側面としては、自然食品や環境に影響のない商品というのは、現代にあっては逆に値段が高く、使うのにも不便な点が多々あると言うことがあって、人体に影響が少なく、地球にやさしい暮らしをできるのは、実際のところヒマと金のある特権階級だけなのではないかという事だ。
化学物質にとりまかれながらも便利な暮らしと、環境や人体にやさしいが不便な暮らし。この2者を単純に択一することはできるだろうか。まあ、全員でそろって50年前の暮らしに戻るというのなら別なのだが。
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