MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2000/04/16 「ハンニバル」読了 

昨日の夜は、「ハンニバル」下巻を読了。「レッド・ドラゴン」、「羊達の沈黙」と続いたハンニバル・レクター3部作の中では、やはり第2作が一番よかった。映画も原作にかなり忠実に作られていたし。

よくできたサイコ・サスペンスであると同時に、あの映画は、優雅なる殺人鬼にして人知を超えた怪物ハンニバル・レクター博士と、悲惨な境遇から自らの意志で道を切り開いてきたFBI捜査官クラリスの、檻を隔てて決してかなうことのない悲恋の物語とも受け取れるところがまたなんとも情緒があったんだが。

ただ、この第3作は、確かに手慣れてよく書きこまれているが、ちょっとエスカレートしすぎで、ましてあの結末はねえ。ま、「過ぎたるは及ばざるがごとし」という感あり。私がジョディ・フォスターなら、この第3作映画化への出演は断るなあ。ま、実際のところ断っているのだが。アンソニー・ホプキンスにとっては「おいしい仕事」だろう。


2000/04/15 「ハンニバル」を読む

夕方に切り上げて、帰路途中で下車。銀座地下、「山下書店」で本を物色。ここは雑然とした地下街の店だが、人通りが多い場所だけに話題の新刊には事欠かないので時折利用する。トマス・ハリスの文庫新作「ハンニバル」購入。

「ハンニバル」は、映画化された「羊達の沈黙」の続刊。ハンニバル・レクター教授とクラリス・スターリングFBI捜査官のその後のお話。帰宅して上巻を一気に読了。なかなか面白い。しかし、善玉が無敵だとスーパーマンに近づいてゆくが、悪玉が凄すぎると、これはもうほとんど「悪魔」に近い。

学識と教養あふれた、異常者にして大量殺人鬼のハンニバル教授は、今度はイタリアの古都フィレンツェに現れて、どこで覚えたのか流暢なイタリア語でお話しされ、中世の歴史や文学やクラッシック音楽に対する深い造詣もご披露になり、しかし、いとも簡単かつ華麗に人を殺すのである。ま、ちょっとアメリカ人のヨーロッパ文化への絶ちがたい憧憬が計らずも現れたような舞台設定でもある。

さて、一休みして日記を書いてたが、これから下巻のl000416続きを読まなくては。