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2000/11/25 「マクドナルド化」 / 中国語吹き替え

昨日の夜は、「マクドナルド化する社会」(ジョージ・リッツア/早稲田大学出版部)を読んでたのだが、疲れてたので10時前には寝てしまった。まだ読了していないが、この「マクドナルド〜」は、マクドナルドを、ひとつのパラダイムとして、現代アメリカ文化の深層を取り扱ったたいへん興味深い本だ。

われわれが、「まるでマクドナルドのよう」と形容する時、そこにあるのは、マニュアル通りのサービス、規格化された大量生産、常に同じものが出てくるという予測可能性、徹底的な省力化、質より量の思想などだろうか。

著者は、こういう「マクドナルド的なるもの」は、ファスト・フード・チェインの世界を越えて、娯楽産業や医療やショッピングセンターといったすべてのアメリカ社会の深層に影響を与えていると実例を挙げて指摘し、それを「マクドナルド化」と呼んだわけである。その影響はアメリカのみならず世界中に及んでいる。そういう面では、マクドナルドこそ、アメリカが生んだ今世紀最大の成功を収めたビジネスモデルであったと言えるだろう。

余談だが、原題にある、「The Macdonaldization」ってのは発音が難しい。あえてカタカナで書くと、マクダナォゥディゼイションか。

本日は結構早く眼が覚める。SkePerfecTVの番組を検索してると、スターチャンネルで「キャノンボール」をやっているので、ちょっとチャネルを合わせてみた。日本語字幕はついてるのだが、なんかどうもおかしいなと思ったら、中国語吹き替え版に日本語字幕をつけて放送してるのである。

ロジャー・ムーアも、ディーン・マーチンも、バート・レイノルズもサミー・デイビスJr.も、全員が吹き替えの広東語でしゃべってるのは、なかなか珍妙である。ジャッキー・チェンだけはもともと広東語でしゃべってるからそのままのようだ。プロデューサーは香港人だから、ま、半分香港映画みたいなもんだけどなあ。おそらく香港のTVで放映された吹き替え版のフィルムではないだろうか。

それにしても、よりによって、わざわざ中国語吹き替え版に日本語字幕をつけてるのだから、CS放送も、実にいい加減な連中が集まって仕事してるなと思うわけである。通常波のゴールデンタイムにこういうのを流したら、いったいこれは何だと視聴者からの抗議殺到だと思うが。

もっとも、日本でも通常波でアメリカ映画やるときは、今でも日本語への吹き替え全盛で、日本に来たアメリカ人なんかは、ホテルのTVで、シュワルツェネッガーやハリソン・フォードやジョディ・フォスターが日本語しゃべってるのを見て奇異な感じがするだろうなあ。