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2002/08/25 「帝王切開」の俗説

昨日書いた、シザーリアン・セクションであるが、「シーザーがこれで生まれたというのは俗説」とのメールを何通か頂いた。雑学の本には必ず載ってるような有名な話らしい。知らなかった。はは。また、「「切開」というラテン語をドイツ語に翻訳する時に誤訳した」という説も人口に膾炙しているようだが、これもまた間違いらしい。

「ドイツ語の'Kaiser'はたしかに「皇帝(の)」なのだが同時に「切截・切開(の)」という意味もちゃんとある。(中略)つまり上記例にも出てくるラテン語'sectio caesarea'それを素直にドイツ語に移しかえているだけなのだ誤訳なんてこれっぽっちもしていない」
という詳細な解説が、教えて頂いた、このページに掲載されている。しかし、丹念に調べた人もいるもんである。

大雑把にいうと、ドイツ語に翻訳される時の間違いではないが、それから日本語、あるいは英語に翻訳される時に、「シーザーに由来する」という俗説が付随してしまったということのようだ。オクスフォード英語辞典にも、「シーザーに由来する」と間違ったことが書いてあるらしいから、日本語で「帝王切開」と翻訳してしまっても無理はないのであった。

もともと、帝王切開術そのものは、シーザーの時代以前に存在していたらしい。しかし、それは、母親が出産直前で亡くなった場合、お腹を切開して、新生児だけは助けようという緊急避難的手法だったらしい。シーザーの母親は晩年まで生きていたらしいから、明らかに「帝王切開」で生まれたわけではない。やはり俗信ということだ。

現在ではずいぶんと帝王切開で出産する女性が増えているようだが、麻酔や消毒がなかった昔ならば、命にかかわるような難産が多くなってるということだろうか。考えてみれば、虫垂炎でも、昔の人はあっけなく死んでたわけであるから、医学の進歩も、実に人類に貢献している。盲腸の手術をした身としては、つくづく、昔に生まれなくてラッキーだったなあ。

ということで、昨日の内容にちょっと追加で更新。


2002/08/24 シザーリアン・セクション

昨日の午後は、会社でずっと会議。なんかこう、疲れるよなあ。会社を出たのは7時半。どこかで飯でも食って帰るかと、いつもは曲がらない角を曲がってウロウロしてると、見知らぬ寿司屋を見つけた。白身は鯒があるというので、頼んでちょっと一杯。サバの切り身も、なかなか結構。

ここの店は築地の鮮魚卸がオーナーで、あと3箇所店があるらしいが、ちっとも知らなかった。親方は雇われなんだそうだが、愛想よく、なかなか居心地よし。寿司種は飛びきりではないが、値段と比較すれば、まあまあ良心的である。また来るか。



部屋に戻ると、ちょうど携帯にメール着信。妹からで、20日に子供が生まれました、とのこと。そうそう、5月のオーストラリアで会った時に、8月が出産予定だと言ってたのであった。まだ病院に入院中とのことなので、時間は遅かったが、すぐに電話。

女の子だったそうだが、母子ともに健康だそうで、一安心。初めてだったせいか、えらく難産だったそうだ。「こんな苦労するんやったら、もう子供はいらんわ」とのことであった。まあ、女性は大変だね。顔は旦那に似てるそうで、これも、「失敗や」とのことであった。それにしても、ムチャクチャ言うな。ははは。

破水してからもなかなか生まれず、結局は帝王切開したとのこと。「帝王切開」は、英語で「Caesarean section」と言うのだと教えてやる。ローマ皇帝、ユリウス・カエサルがこの出産法で生まれたという伝説があって、「帝王切開」と称するのだ。しかし、ローマ時代の昔に、自然分娩以外に、本当にそんなことが行われてたのか、どうも疑問だなあ。

そうそう、余談だが、出産予定日のことは、英語で「delivery date」で、「商品の配送期日」なんかと同じ単語。英語は合理的やね。落ちついたら、姪の顔でも見に行くことを約して電話を切る。なんか出産お祝いも、考えないとなあ。