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2005/01/29 悪漢エビ・ジョンイル / 銀座の「デキる人」

昨日、アメリカ現地法人に勤務していた時の元社長がオフィスに。子会社の役員を数年前に引退された後、しばらくどこかで仕事されてたはずだがそれも引退して、今は悠悠自適の生活とのこと。ご挨拶して握手すると、「あのな、引退して一番よい事は、嫌な奴と無理して付き合わなくていいことだよ」と大笑して去って行かれる。まったくもってその通りだよなあ。

エビ・ジョンイルが会長辞めても顧問就任することが報道され、NHKには抗議電話殺到。経営委員会からも苦言を呈され、あわてて顧問就任を辞退。会長辞任会見でも「経験を生かして若い人の育成を」などと妙な事を言ってたものなあ。しかし、世論の反応をまったく予想できなかった新会長の判断は実にオソマツ。まあ、これも一種の世論によるリンチで、気の毒な気がしないでもない。エビ・ジョンイルが、もしもあの笑ってしまうほどの見事な悪漢面でなかったなら、世論の反応もちょっとは違ったかもしれないが。

お昼は車で銀座に出て。旭屋書店で本を物色。「四色問題」(ロビン・ウィルソン/新潮社)、「帝都東京・地下の謎86」(秋庭俊/洋泉社)、「世間のウソ」(日垣隆/新潮社)購入。

この本屋の新刊棚には、場所柄か、「銀座ママが教える『デキる人』の見分け方なんちゃら」とかいう同じような本が何種類も並んでいる。そもそもは銀座「ふたごや」のママが出版した同種の本がベストセラーになったため、後追いで似たような本が乱発された。銀座のママをつかまえて好き勝手に男の品定めをさせれば一丁上がり。粗製濫造のオソマツな企画。しかし、こんな本を喜んで買うのはどんな連中かね。

銀座のクラブで毎晩のように会社の金で豪遊しているのは、ある意味社会の成功者であることは確かだろう。そして、人生の敗残者は、銀座では毎日豪遊しないのも事実。しかしそれでもなお、したり顔で「どんな人が出世するか」、「どんな人が成功するか」などをお客を勝手に引き合いに出して語るこの銀座の有名美人ママ達が見落としているのは、「人生の成功者がすべて銀座で豪遊する訳ではない」という当たり前の事実である。

有楽町、日比谷をしばしブラブラ。どういうわけか映画を見る気分にならないなあ。そのまま帰宅。本日午後はたまった本を片付けなくては。