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2005/06/30 堤義明完全復権?

昨日の日経朝刊には、東京高裁が、コクド名義株の一部が堤一族の猶二氏のものだと認定したとの記事。コクドの株主総会差し止めの仮処分こそは出なかったが、西武王権の簒奪を狙うみずほグループには嫌なニュースだろう。

そもそも、担保も無しに巨額の金を湯水のように貸し付けた「貸し手責任」を考えたら、コクドへの貸付金は銀行が貸倒れとして全額負担して当たり前。銀行の傀儡が作った西武改革委員会なるものの再建案は、堤義明の証券取引法違反を奇貨として、堤義明の財産をネコババし、銀行へ回収しようという企てにすぎないのは何度も書いた。村上ファンドやら外資ファンドがこれに反対して騒いでるのは、それが不正だからと言う訳ではない。オレ達にも分け前よこせというだけのことだ。まあ、実際のところ金融機関の薄汚さには納得行かないものを感じる。

今週の週刊新潮には、「堤義明完全復権」との記事。保釈された堤氏は、プリンスホテルの特別室を泊まり歩いてはコクド幹部と頻繁に連絡を取り、完全復権に向けて動いているのだとか。怖い殿様に平伏するだけが能だった家来たちは、銀行から新しい支配者が来たらそちらに顔を向けていたのだが、昔の殿が戻られるかもしれないと、また殿に涙ながらに平伏しているのだろうか。

昔、堤義明は、「兄貴のところ(セゾン・グループ)にはムダ飯食いがたくさんいるよなあ。うちにはいないけどね」と述べたそうだ。コクドや西武鉄道、プリンスホテルには、いかにロクな人材がいなかったかを証明するような発言である。この記事には、「堤義明は、実弟の法廷闘争について、再建の主導権を握れなくなると警戒している」との観測が。しかし、堤義明が裸になって放り出されないよう、自分の財産を守るためには、いったん恩讐を超えて堤一族で連携し、コクドの過半数を支配していることを明らかにするしか道は無いと思うのだが。


そうそう、余談だが、「みずほ」から派遣された後藤社長ってのは、なんだか堤清二とよく似てるのである。銀行から来たのだから、親戚のはずはない。まさか、堤一族に顔が似てるという連想で送り込まれたのではないよなあ。まあ、それだったらお笑いなのだが。