御巣鷹山の墜落事故から、本日ではや20年なのだそうだ。日航123便が行方不明であり、おそらく墜落したものと見られるという夜の報道。一夜明けたTVに映った、衝突の衝撃で木々がなぎ倒され、まだ機体の残骸が燃えている御巣鷹山の中継。あの映像は今でも忘れない。 日本の空港は狭く、騒音問題もあり運用時間が短い。1日の発着便数が少なく、乗客を大勢運ぶためには1回のフライトに大きな飛行機を使用しなければならない。短い国内線でこれほど多くのB-747ジャンボジェットが飛んでいる国はない。アメリカの国内線なら、B-767やB-737がほとんどだ。520名という死亡者の多さは、日本国内線独特の事情から、長距離用のサービス機材を削減してできるだけ多くの座席を詰め込んだという仕様のせいでもある。 墜落原因については、一時期陰謀説に類したものも流れたが、後部圧力隔壁の破損でほぼ落ち着いているようだ。しかし本当に単なる修理ミスなのか。短距離の国内線仕様機は、離陸・着陸時の減圧、与圧の回数が国際便専用機より多いため、金属疲労等について特別の強化がされているらしい。その辺との関係についてどこまで明らかにされているのか。ボーイング社は巨大軍事産業でもあり、アメリカの国策企業のようなもの。ボストン沖で爆発墜落したB-747も、事故原因ははっきり公表されなかったものの、ボーイング社はその後、燃料タンク周りの電気配線の設計変更を行っている。日航123便についても、本当に原因が全て明らかになっているのだろうか、航空機事故ではいつも疑問に思うことなのであるが。 NHKの特集で、遺族の被害者への思いを綴った文集が出版されているのを知った。「茜雲〜総集編」。Amazonで注文。 |