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2005/10/17 地震のリスク / 今月の文藝春秋

日曜の夕方、外出から帰り1階ホールでエレベータを待ってると、突然ボタンの明かりが消えた。上下どちら行きのボタンを押しても反応無し。隣の人と、「故障ですかね」などと話してると、後から来た人が、「さっきの地震で止まったんじゃないですか」と。揺れにはまったく気づかなかったが、おそらくエレベータは自動検知してストップしたのだろう。復旧に時間かかると難儀だなと思ったが、1分もせずにボタンの明かりが点灯。一旦最寄階で箱が止まるが、異常なければ自動復旧するのかもしれない。しかし以前の地震では、サービスマンが点検に来るまで動かなかったこともある。地震の多い国に住むというのはやはり大きなリスク。リタイアしたら、地震の無い国に移住して暮らすのもいいな、どこにするかとしばし夢想を。



今月号の文藝春秋は、面白い記事満載。順不同に感想を。

・カラー口絵、「世界遺産の宿」はアメリカ、ヨセミテ国立公園。西海岸駐在中は何度も行った懐かしい場所。エルキャピタンを遥かに見上げる川のほとりで昼寝したこともあったっけ。インスピレーション・ポイント、ブライダル・ヴェール、ハーフ・ドーム。もう一度訪問する機会は果たしてあるだろうか。

・特集「日本敗れたり〜あの戦争になぜ負けたのか」:対談では、中西輝政の発言が理路整然と鋭くも面白い。福田和也は一人だと大層威勢よいのだが、大勢の対談だとだいぶ印象がかすむな。全般的な感想は、「あの戦争は何だったのか」を読んだ時と同じ。どうやって戦争を終わらせるかの大戦略もなく、ただ無謀に突入していった日米戦争。海軍も陸軍と同じように愚かであった。

「革命児・中内功 最後の日々」:「カリスマ」で中内を描いた佐野眞一の中内へ送る鎮魂歌。徹底的な人間不信と政治・国家嫌い。ほとんどの兵士が餓死する中、九死に一生を得たというフィリピン戦線の地獄が彼に与えた影響。敵ではなく隣の友軍兵士が一番恐ろしかったと中内は語ったのだという。戦友の肉を食って生き延びたという噂はおそらく本当だったのだ。かくして彼は戦後の反映を駆け抜けた経済の「餓鬼」となった。

「富士山大爆発 不気味な予兆」:もう20年以上前に、当事の琉球大学の教授だったかが富士山爆発説を唱えたのを思い出した。小学校の時は「休火山」と習ったが、地質学的なタイム・スパンではいつまた噴火してもおかしくない。本当に噴火すると東京も大変だ。ただ、噴火すると火山灰がコンピュータに致命的なダメージを与えると記事にあるのはどうも疑問。今でも噴火を続ける活火山桜島のすぐお隣、鹿児島でもちゃんと無数のコンピュータは動いているはずなのだが。

「電波の怪物 みのもんた密着日記」:父親が創業した水道メータ製造会社の社長も兼任しており、頻繁に会社に顔を出しては経営者としてあれこれ活動しているという部分にはびっくり。TVにあれだけ出るだけでも普通は倒れると思うが、飲み歩いて、更に社長業。元気なオッサンは飛びぬけて元気。まさに怪物。そのうち倒れるか、100まで生きるかのどちらかだろう。

「カリスマ 美輪明宏かく語りき」「天才少女が世界を制す時」。どちらもインタビュー記事だがこれも興味深かった。