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2005/12/18 ジェイコム株の誤発注問題で儲けたのは


花岡さんから、このページのカウンタ、999,990の画像を送っていただいた。このカウンタが16日金曜日の午前11時。正午には、1,00,032になっていたとのこと。そうすると、正午ちょっと前ということになるだろうか。ご連絡どうもありがとうございました。なかなか壮観ですなあ。


みずほ証券によるジェイコム株の誤発注問題では、東京都港区在住の24歳の男性が3701株を取得し、現金決済で約5億6300万円の利益を上げていたことが判明したとのこと。それにしても、目端の利く奴がいたもんである。

利益を上げたほうの処理が問題になっているが、みずほ証券の損失400億円が法人税務上どう扱われるかについても興味がある。一般的に市場価格で売却されるというのは時価による売買と同義ではあるが、今回の場合、明らかに公正な時価から著しく逸脱した価格で売却されている。低廉譲渡とみなされると、交際費課税はないにしても寄付金課税の危険性が残ると思うが、そうなったらみずほ証券も「泣きっ面に蜂」だな。

もっともそうなると大変だから、この取引は、自らのミスが発端とはいえ売買契約が適法に成立し市場の混乱を避けるため受け渡しが行われた、従って通常の取引にかかる損益だと主張することになるだろう。しかし、利益上げた相手先の証券会社は、与謝野馨金融担当相の「美しくない」発言や世論の反発もあり、得た利益をなんらかの形で返上するとの報道がされている。売却相手が利益返還ということになると、みずほ証券が損失として処理する妥当性に疑問符がつくような気がするが、頭の痛いところではないだろうか。

「美しくない」については、一般的な感想として同意だが、そもそもマーケットは聖人君子や賢人が集うところではない。全員金儲けのために群がって叩き合いをしている場なのだから、相手のミスにつけこんで生き馬の目を抜いて利得上げても、別に何の非難も受けるべきでないのが本来の姿という気がするがなあ。ウィール街のトレーダーを描いた「ライアーズ・ポーカー」というノンフィクションで、ソロモン・ブラザーズで新米債券トレーダーになった著者が、同じソロモンの英国法人トレーダーにカモにされ一瞬にして巨額の損失を出す場面があった。善悪ではなく損得だけが支配する世界。

そういう面では、コンピュータによるプログラム売買をドライに繰り返して巨額の利益上げたのが外資系証券だったというのも、彼らの市場参加のポジションがよりプロフェッショナルだということではないだろうか。日本では肩で風切って歩く天下の野村證券が、今回上げた利益はたった3億円。ワールドスタンダードに比較すると、まだまだ甘っちょろいのでは。外資系を見習わなければいかんよな。などと余計な激励するわけであった。はは。