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2006/01/18 「異常」は「殺人の免罪符」ではない / ホリエモン・ショック!

火曜日は、ライブドアの証券取引法違反容疑、ヒューザー小島社長証人喚問、幼女殺人の宮崎勤被告最高裁判決など、ニュースが賑やかな一日だった。昨日更新しようと思ったが、予定外の飲みが入ったので1日遅れで。

宮崎勤については死刑確定が当然。犯行当時、偽名で声明までメディアに送りつけた男が心神喪失であったはずがない。「異常」であったことは間違いないが、「異常」は「殺人の免罪符」ではない。それにしても、幼女4名を誘拐殺害した犯罪に対する鉄槌としては実に遅い判決。犯行は1989年。何をそんなに延々と審理する必要があったのだろう。

麻原ショーコーの裁判などは、「どんな犯罪者であろうと絶対に死刑にしてはならない」と考える「人権派」がよってたかって、裁判の進行をあらゆる手段を使って遅らせている。「仮釈放無しの終身刑」を導入して死刑を廃止し、裁判の進行を早めてはどうか。刑務所から出て来ないことが保証されれば、最低限、社会の安全は保たれる。

それでもなお、「どんな人間でも更正できる。すべての犯罪者を仮出所させるべし」と「人権派」弁護士が主張するのなら、出所した重犯罪者はすべて「人権派」が自分の家に引き取って自分で面倒みたらよろしい。麻原でも宮崎でもご自由に。自分の信ずる正義を主張した後は野となれで、再犯リスクを当然のごとく社会全体に押し付けられては困るのだ。



ライブドアについては、捜査の進展が早い。風説の流布以外に、本体や関連会社の粉飾決算まで報道されている。東京地検特捜部もかなり以前から準備していたような印象。しかし、子会社の利益を本体につけかえるなどという操作を、何故、監査法人が見抜けなかったのか、どうにも疑問だなあ。

日本の証券取引法は近年次々と改正がなされたが、ワールド・スタンダードの掛け声と規制緩和だけが先走り、不正に対する罰則面での整備が立ち遅れているのでは。ニッポン放送問題でも、時間外取引を利用した大量取得の正当性が話題になったが、グレーゾーンで先にやった者が丸儲けという風潮には実に疑問を感じる。

風説の流布や、真実の糊塗で簡単に錬金術が可能なら、モラルは必ず消滅する。もともと、マーケットは賢人や善人が集う場所ではなく、金儲けのために生き馬の目を抜く連中が叩き合いをする場所。参加者のモラルに期待するのはお門違いで、やはり性悪説による規則で縛り、大きな罰則を課さなくては不正は無くならないだろう。違反があったとすると、規制緩和だけが進みすぎた日本マーケットのアンバランスも背景としてあるのでは。粉飾決算が事実なら、ライブドアにはマーケットから退場していただかなければならない。上場廃止になれば、ライブドア単体の時価総額でも5000億円以上が紙くずに。大激震だが、証券市場の自浄作用は働くかどうか。