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2006/03/13 「昔はお互いに殺し合いした国」

出国までカウントダウンが始まっているので、なんだかこう、実にせわしない。やるべき準備もまだまだ山積。前回の赴任時のように着替えと本以外は全て捨て去って行ければよいのだが。お釈迦様もキリストも「所有しないこと」が救いへの道だと説いている。分かってはいても、それがいかに難しいか。

送別会も連日のごとく。先月の健診では、節制の成果か、γ-GTPも久々の2桁だったのだが、この分ではまた100は超えてるな。アメリカ行ってから反省と節制の日々を送ろう。

週末は神戸に戻って親戚関係に海外転勤の挨拶。土曜夜は、妹夫婦と三宮でふぐを。てっさ、白子塩焼き、天ぷら、てっちりと久しぶりにふぐを堪能。この店は鍋の最初にふぐの肝を入れるのだが、ここから出る脂と旨みが実に濃厚。ヒレ酒もなぜあんな芳醇な旨みが出るのか、それがいつも不思議だ。

日曜昼は同じく神戸に住む伯父宅へ。ノンキャリながら警察を勤め上げ、今年喜寿になる伯父は、昨年秋の叙勲で瑞宝双光章なるものを貰ったのだそうで、額縁に入った実物を見せてもらう。賞状には大きな国璽。国璽の本物は初めて見たなと感心。民間人が勲章目当てに業界団体の役職にしがみつくのはみっともないもんだが、公僕として公共の仕事を長く勤め上げた人には、まあ、それなりに褒章くらい上げても確かによいだろう。本人は、「こんなもん、別にいらんけどな」と言うのだが。

もっとも叙勲の審査はなかなか厳格で、同じ警察OBでも、交通違反の反則があるだけで貰えない人もいるのだとか。この伯父は、昔、海軍の特攻隊にいたそうで、県警勤務の時も実に厳格で怖いオッサンであったが、最近は年のせいか、すっかり丸くなった。アメリカに遊びに来てくださいと誘うと、「ワシはアメリカは好かん。昔はお互いに殺し合いした国やからなあ」と。実際に戦争に行った人間は、やはり言うことが重く、ちょっと違う。

日曜夕方、東京着の「のぞみ」で帰京。「しみづ」で一杯。連日の酒が続いてるので、さすがに回りが早い。ヒラメ、トリ貝、アジ、平貝炙り、サヨリ一夜干し炙りなど美味い。慣れた場所で飲むのが一番落ち着くな。結局、タクシー帰宅。