国際免許で運転は可能だが、こちらに住む場合にはアメリカの免許を取得する必要がある。州政府のサイトからダウンロードした「Rule of the Road」を読んで細かい点を再確認。法規についてはおおむね昔と変わったことなし。しかし詳細はだいぶ忘れていた。 DUI(飲酒運転)の境目がBAC(Blood-alcohol concentration:アルコール血中濃度)0.08%というのは昔と同じ。ただ、昔のハンドブックには、ワインならグラス2杯程度といった例示があったように記憶してるのだが、現在の版では消えている。中西部では昔、BAC/0.12%だった時期もあったと記憶するが、やはり厳格になってきているのだろう。飲んで運転してはいかんということですな。とはいえ、運転しないと家に帰れないから、飲んでもやっぱり運転するわけなんだが。 試験場は会社のすぐ近く。まず最初の案内で、すでに失効した昔の免許証を提示し、路上試験は受けなくてよいかどうか問うたが、やはり受けなくてはアカンとのこと。番号札貰い、しばし待つと窓口に呼ばれ、パスポートやSSNや車のインシュランスなどを提示すると、担当の太ったオバチャンが端末に入力してゆく。昔の免許を見て番号も入力しているようだ。 それが終わると試験の料金を払い、あとは視力検査と筆記試験。試験といっても20問の選択式と、標識を答えるのが15問。ハンドブックの「Safe Driving Tips」なんてところは馬鹿にして読んでなかったが、そのへんから何問か出てやや慌てる。ま、しかし常識働かせれば大丈夫。つつがなく合格してそのまま路上試験へ。フラストレーションたまってるヘンな試験官に当たるとエライ目に遭うこともあるらしいが、担当は小太りの人のよいオバちゃん。中西部の白人てのは、割と人のよいのが多い気がするな。ま、何事にも例外はつきものなのだが。 路上試験も無事パス。書類を出して最終窓口で待つうちに名前を呼ばれる。写真を撮って、数分後には免許交付。写真を撮る際に「はい笑って」というのは昔と変わらんなあ。高校生らしい若者は、「あなた初めての免許でしょ。ハッピーなんだから笑って笑って」などとオバちゃんにからかわれながら写真撮影。アメリカ人の免許やパスポートの写真はみんなニカっと笑って、そう、まるでハイスクールの卒業写真のように写っているのが多い。日本の運転免許写真が、みんな犯罪者みたいな顔で写るのと大違いだ。 でもって、交付された免許証を見て、アッとびっくり。身長は5-7で合ってるが、体重が150poundsとなっている。そういえば窓口では身長も体重も一度も聞かれなかったからすっかり忘れていた。昔の免許証の体重は140poundsとなっていたので(これにしても最近の実測122よりだいぶ重いのだが)入力担当のオバちゃんがそれを見て、勝手に10ポンド増やして入力したに違いない。どこをどう見たら150ポンドになるんだコラ、と文句言ってやりたいが、後の祭り。そういや、あのオバちゃんはずいぶん太ってたから、まあ自分を基準にして勝手に入力してるのかねえ。まあ、こちらもウカツであったが。 ケネディ暗殺物の本など読むと、暗殺者オズワルドにダブル(替え玉)が存在したという証拠として、目撃談と、検死の記録や運転免許、軍隊入隊記録の身長体重と合致しないという説があった。しかし、アメリカ運転免許の身長体重なんかあんまりアテにならんのだよなあ、と再確認した日であった。 |