MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2006/06/15 ワールドカップ in America

ワールドカップは、ESPNの他ABCでも中継あり。94年のアメリカ大会では、自国開催にもかかわらずほとんど報道されなかった記憶があるが、ずいぶん変わった。「大リーグが危ない」という本によると、日本での人気とは裏腹に、アメリカの大リーグ人気は低迷していると。アメフトやホッケーと競合しない開催時期もTV中継枠獲得には追い風になったかもしれない。

日本戦も月曜朝からESPNでライブ中継があったのだが、運悪く出張予定あり。朝はオフィスに出勤。昼のSan Francisco行きに乗るため空港に向かう。出発前に慌しくネットで試合結果をチェックすると、なんと日本はオーストラリアに1−3と完敗。日本のファンには衝撃的な敗戦だろう。オーストラリアに勝って当然という雰囲気が、大会前から流れていたように思うが、やはり勝負はやってみなければ分からない。日本のメディアはまた手のひらを返し、敗北は前から予見できたと書き立てるだろう。分かってたなら負ける前にキチンとそう報道すればよいのだが。もっとも、戦う前から「負ける」と書くのがはばかられる雰囲気が日本社会にあるのも事実。縁起悪いことを言うものじゃないという、日本古来「言霊」信仰のなせる業かもしれない。



オフィスを出るのが少々遅れ、慌てて車で空港まで。セキュリティ・チェックが長い列。テロを防ぎ自らの安全の為とはいえ、PCはカバンから出し、靴も脱ぎ、ジャケットも脱ぎ、時にはベルトも外して検知器に通すという面倒な手順。これにアメリカ人が従順に従っているのを見ると、いつもながら、911テロがアメリカに与えた衝撃の大きさを実感する。

飛び立って1時間ばかりした頃、機長から、「実は悪いお知らせがあります」とアナウンスが。 まさか機体故障で引き返すとかじゃないよなと心配したが、「本日のワールドカップで、アメリカが3対ゼロで負けました」と。なんだそんなことか。 アメリカは負けても別によろしい(笑)

NFLやMLB、NBAの大きな試合がある時は、試合結果が機内でアナウンスされたりするが、根が陽気なアメリカ人は、歓声あげたりブーイングしたり賑やかなもの。しかし、このワールドカップの結果放送には、何の反応もなかった。やはりアメリカでのサッカーは、一般的とは言えないかもしれぬ。

SFOには30分遅れで到着。Standardで予約したのだが、ピックアップしたレンタカーがバカに大きくて取り回しが面倒。今度は小さいのにしたほうがよいかもな。道はやや混雑しているが、空港から南下して92号を東に向かいサンフランシスコ湾を渡る。内陸の丘や山はすっかり枯れ草の色。Californiaの愛称、Golden Stateとは、ゴールド・ラッシュにちなんでもいるが、夏場の山の色からも来てるのだとは、以前うちの弁護士に聞いた話。

火曜日は一日中会議。終わってから会食。その後でアメリカ人数名と連れ立ってバーであれこれ歓談。ワールドカップについて問うと、「サッカーは、アメリカでも多くの少年がプレイしてるポピュラーなスポーツではあるのだが、高校くらいからやる人が少なくなるんだよなあ」と。月並みではあるが、CMが挿入しづらくアメリカの巨大メディアに採用されないのではという通説を聞く。確かにNFLやNBA、NHLなどアメリカのプロスポーツは、クォーター制、タイムアウトの取り方、ゲームの進行など、全てに渡ってTVメディアでの放送を念頭に作られているところがある。しかし、サッカーだって、欧州やら南米、日本ではさんざんTV放送してる訳だし、なぜ人気がないかの理由付けは困難だ。

他にもあれこれ議論して結構酩酊したが、車はホテルに置いてきたので大丈夫。部屋に戻ったのは夜中の1時半。翌朝は5時起きで空港に。早朝のサン・マテオ・ブリッジを渡りながら見るベイ・エリアは実に美しい。渋滞を予想して早めに出たが空港までスイスイと。空港内フードコートに日本食があるのが西海岸らしいところ。朝食代わりにビーフうどんなるものを試すが、これがなかなかひどい出来。まあ、しかし、ここで多くを求めても詮無いことなのだ。戻りのフライトは大変に順調で30分早く到着。往復通算してオンタイム。まあ、Unitedにしてはなかなか順調と言えるか。オフィスに戻ってちょっと仕事。しかしあまり遅くまでやる気力なく撤収。同じ国内とはいえ、時差も2時間あるし、やはり結構疲れるもんだ。