WBA世界ライトフライ級、亀田興毅はランダエタとの因縁の再戦に判定勝利。アメリカでは中継無いからネットで結果を知っただけ。残念。今回は専門家もファンも認める順当な勝利だったらしい。しかし、豪快なKOで売ってたのに、足を使って判定勝ちというのは、ちょっと商品価値を下げたのでは。そもそも前回の疑惑の判定があったからこそ、今回は絶対に勝たねばならないという守りのボクシングになった。金にむらがる回りが無理して勝たせてしまったのが、結局ずいぶん悪いほうに響いたよなあ。 身体を見れば恐ろしいほどトレーニングしてるのは誰でも分かるし、本人は一生懸命やってるに違いない。しかし、ボクシングの世界では、金の香りを嗅ぎつけると、胡散臭いのがワラワラ集まってきて、選手を食い物にする。元ヘビー級統一チャンプ、マイク・タイソンはもう壊れてしまった。かつては世界一強かった男の、あの哀れな末路。亀田のほうは、まだ金を稼ぎ出す入り口に立ったばかり。しかし、亀ブランドは初手からずいぶん毀損してしまった。果たして今後の商売は大丈夫か。他人事ながらちょっと心配になるな。 青島幸男氏逝去。都知事選再出馬を断念したのはそもそも健康問題だったと仄聞するが、やはりその影響あったのか。都知事に初当選したのは、前の赴任中で西海岸にいた頃。ちょうど横山ノックが大阪府知事に当選した時と同時。USA Todayに、「日本の首都と第二の都市のガバナーに、有名コメディアンが当選」などという英語の記事が出て、なんだかゲンナリしたのを覚えている。まあ、「意地悪ばあさん」だけ取り上げたらコメディアンとも確かに言える訳で。もっとも、アメリカだって、カリフォルニア州の知事はシュワルツネッガーだし、南部のどこかの知事は元プロレスラーだったはず。大きなお世話だ。ははは。 国会でも、二院クラブの野党時代はそれなりの存在感を発揮したと思うが、選挙期間中に外国に行っているなどというスカしたスタンド・プレイは好きになれなかった。「なんでも反対」で済んだ野党時代はよかったが、知事になっての実績というと「都市博中止」だけ。他の公約は一切果たせなかったというのも、まあ、それなりに想定の範囲内であったというべきか。しかし、今の臨界副都心の発展を見るに、あの中止が果たして懸命な判断だったのか。もはや総括されることもあるまいが、政治というものはやはり難しく、恐ろしい。あれだけ多才な人間を飲み込み、そして何事もなかったかのように、歴史の彼方に跡形も無く押し流してしまうのだ。 |