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2007/01/10 海外での日本料理に認定制度導入

日本の農水省が海外での日本料理に認定制度導入を検討なる記事。「国際化」とは一番縁の無い日本のお役所が、外国の日本料理のことなんぞ心配しなくてもよいがなとは思うのだが、この内容そのものはだいぶ前にも報道されてたし、JETROも国外での推奨日本レストランを選定するとかの話も聞いたことがある。

アメリカでは、どういう訳か、韓国人が怪しげな日本食レストランをやってる場合が多い。外側のランチメニューがハングルで書かれてたり、店の名前そのものが日本のセンスでなかったりして、入る前に分かるのだが、「鰻丼を頼んだら酢飯の上に熱いウナギが乗ってきた」とか、「ランチのキツネうどんセットについてる海苔おむすびが酢飯で作られていた」など、やはり日本のセンスとどこか違う部分があちこちに。しかたないっちゃあしかたないんだが。

ま、背に腹は変えられない時に、そんな、コリアン・ジャパニーズも、時折利用したりする。先日行った店は、「幕の内弁当」なるものを頼むと、冷え切った海老の天ぷら一本、骨付きカルビ、肉と同じ台で焼いたと思しい獣肉臭いサーモンの照り焼き、マグロ赤身の刺身3切れ、ウナギの握りとトビッコの軍艦巻各1、それにご飯。こんな物を堂々と出してくる。日本食かと言われると苦しいが、まあ、日本食にインスピレーションを得た別物というか。味噌汁にレンゲを突っ込んで、サラダと一緒にまず最初に持ってくるのもお約束。。スープといえばスープだが。

行きつけの日本食レストランの親父が、一度、この手のコリアン・寿司のカウンタに座り、鉄火巻きを注文した。すると韓国人の職人が、マグロの血合いの部分を入れようとする。親父が「そこは寿司には使わないものなんだ」と教えたら、韓国人職人は、「これがうちの鉄火だ、文句あんなら出てゆけ」と言われた由。

なんでもこの親父の情報では、この近辺に韓国人寿司シェフを養成する韓国人経営のスクールまであり、1ヶ月くらいで一丁上がりで卒業。寿司シェフ認定の証書をくれるのだとか。丸の魚を下ろした経験もほとんど無いし、生の素材扱うノウハウも叩き込まれてない韓国人の寿司シェフの店で、そのうち食中毒起すのではと思ったら、気が気ではないと述べていた。アメリカ人にしたら韓国人経営の「Sushi」も日本人の「Sushi」も区別つくまいから、そんな事故が起こったら日本人経営の店にも、とんだとばっちりがくるのは必至だろう。

しかし考えるに、日本のフレンチやイタリアンのレストランも、隠し味に醤油使ったり、パスタに海苔やら納豆使ったり、日本固有の素材を使ったり、もしもフランスやイタリアの本場から認定に来たら、結構、合格しないところがあるんではないか。どこまでアレンジを認めるかということもあるだろうと思うのだが。そういえば、その昔、フランスからアメリカに転職してきたコンサルタントと仕事したことがあるが、アメリカのフレンチ料理店は一様にダメだと言っていた。本場の味だけを追求しても、アメリカで受けるかどうか分からんだろうし、これがなかなか難しいもんである。