MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2007/01/21 センター試験の世界史Bをやってみた。

今朝から小雪が降っている。外出は止めにして部屋でグータラ。

センター試験の問題が、MSN毎日インタラクティブなどでも公開されているので、果たして本年の問題はいかなるものかと、世界史Bにトライ。

高校での世界史未履修問題が騒がれた時、過去日記にも書いたのは、世界史の常識自体は社会人として必須の教養ではあるのだが、大学受験の世界史は、不必要な枝葉末節の知識を問うだけの、まったく無駄な勉強であるという個人的感想だった。実際にセンター試験の問題やってみても、普通の社会人としての教養の範囲を超えて、これは何じゃと思う選択肢多し。採点してみたら54点。もちろんデマカセで選んだ四択の偶然の正解も含めての話。

受験生の時はハナから世界史は捨てていたので50点を割ったが、それに比べるとちょっと上がった。常識で回答できるアメリカ近代史部分が出題されていたのも助かった。しかし、駿台予備校の得点予測では全国平均が67点なんだそうである。こんな問題で受験生諸君は、よくそんな点が取れるよなあ、と感心。もっとも受験科目は減っているので、世界史を選択するのはよほど腕に覚えのある人間だけなのかもしれない。

各問題の冒頭に置かれる問題文は、なかなかよくまとまった興味深いパラグラフ。しかし肝心の設問は、そこから任意の単語だけを切り出して、それに関する枝葉末節の細かい詰め込み式知識を問うものばかり。問題文に写真まで掲載されているのだが、これは設問に一切関係がない。パラグラフは単に出題する単語を導くための道具に過ぎないのである。その点では、世界史Bに関して最初の問題文は一切読む必要がない。おそらく予備校でもそんな風に指導してるだろう。

では、なぜ、わざわざ設問には一切関係ない問題文を、写真まで入れて掲示してるか。おそらく出題者側が、「枝葉末節の単発的な知識ばかり問うている」という非難をかわし、印象を取り繕うためのごまかしではないのか。すべての設問は互いに何の関係もなく、別に冒頭の問題文無しで十分成立するものばかりなのだから。

今月号の文藝春秋に、「ローマ人の物語」塩野七生が、いつも座右に世界史の教科書を置いていると書いていた。「普通の人間の歴史理解がこの程度しかない」ということを念頭に置いて著作を書くためだと。山川の世界史教科書など、読むだけなら私も昔は好きで、なかなかよくできていたと思う。しかし、あの教科書を通読した程度では、センター試験でよい点を取ることができない、というところにやはり根本の問題があるのでは。

例えば、塩野七生専門のギリシャ・ローマ史にまつわる問題は、今回のセンター試験出題の中で、問28くらい。配点はたったの3点。神聖ローマ帝国、フランク王国という近隣史に広げても、問29、問30が加わって、合計で9点分しか出題がないことになる。世界史というくくりが、あまりにも広範囲すぎるのだ。

TVの情報番組などでコメンテーターが語る「世界史を勉強するのは人間の教養として当たり前」というのは、まことに一種の正論ではあるのだが、高校の履修問題に関連して語る場合には、まずセンター試験の問題を自分で実際に見てから、もう一度正論を述べてほしいと思うところである。


2007/01/22 センター試験、英語の問題もやってみた。

世界史に続いて、ふとやる気をおこしてセンター試験、英語の問題もやってみた。日曜の夜、プリントアウトして、ベッドに寝転がりながら。平易な英文であり、分からない単語はない。もっとも、なんだかんだいいつつも、回答には50分くらい。本気の試験でもないし見直しもしてないが、それでも結構時間を食うもんである。プレッシャーがかかった本当の試験なら、時間が気になるだろう。

実際の試験時間は80分なんだそうだが、特に、缶入り飲料の売り上げ推移を問う問題など、問題文に妙なグラフが付随しており、いったい何を聞かれるのか結構あわてた。設問のほうを読んでから問題文のほうを読むべき、というのは受験テクニックの初歩中の初歩であるが、今となってそれをやると、眼と頭がついてゆかず、逆に何が何やら分からなくなる。お酒が入っていたこともあるが、やはり頭の回転は、若い頃と比べると、ずいぶんと落ちていることを実感。あきませんな。はは。

前半で時間を使った受験生にとっては、最後の長文はずいぶん長く感じるだろう。昔の欧州旅行で、お祖父さんがたまたまバルセロナの動物園で出くわした、アルピノのゴリラの話を孫娘に語り、旅行というのは計画立てないところもあってよいのだよなんて語る、なかなか読んで印象に残るよい話なのだが。ただ、大学受験の会場で血走った眼で読んでも、まったく感慨はわかないに違いない。

広告を読み取る問題などは、ちょっとTOEICにも似ている。わざわざ絵まで使って待ち合わせに来る女性の格好を問う問題は、趣向としては面白いが、なんだか無駄な印象もある。

これはやさしいなということで自信満々なのであったが、実際に答え合わせしてみると、後半の文章読解はパーフェクトなるも、序盤のアクセントやら成句問題で、なんと2点問題を3つ、3点問題もひとつ落とし、9点の失点。200点満点の191点。考えてみると、下線引いた内、発音違うのを選べという問題は、受験生の頃からよく落としていた。成句を選ぶ問題でも、ひとつ実際意味を知らなかったのがあり、これは時間全部使って見直ししても、やはり間違ってたかもしれない。いやあ、やはり失点はするもんだなあ。

そういえば、センター試験の英語は、前にも酔狂で解いてみたっけと過去日記検索すると、99年1月17日だった。この時は188点。まあ、いくらアメリカで毎日英語使ってるとはいえ、ネイティブでもなし、ケアレス・ミスもあるから、この程度が限界か。99年の長文読解のひっかけは、実に性格悪い人間の作成だ馬鹿野郎、と今にしても思うのだが、本年の問題は比較的素直な感じが。今度、国語もやってみるか。はは。