ノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンの威力は、99年に世界一周出張した際、UAビジネスクラスの座席についていたヘッドフォンで試したのが初めて。実に感心した。雑音と逆位相の音を発生させ、ノイズを中和する技術。ただ、日本ではあまり必要性も感じなかったから、自分で購入などしなかったのだが、こちらに来て、飛行機でのアメリカ国内出張が多くなると、乗る時間は長いし、機内のエンジン音がやかましい。 Amazon.comで調べて、Sharper Imageの携帯型ノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンなるものを購入したのが昨年夏。機内でかけるとかなりエンジン音などが軽減して快適。折りたたみできるのが優れたところ。 しかし先日、機内で隣に座ったオッサンが使っていたBOSEのヘッドフォンに目が留まった。UAの機内誌にもちょうど同じヘッドフォンの広告が。コンパクトでなかなかの優れもののようだ。これはいいなと思ったが、それきりすっかり忘れていた。ところが先日、部屋で酔っ払ってネット接続してる時にフト思い出し、Amazon.comでこのヘッドフォンを見つけていきなり衝動買い。BOSEの新製品、QuietComfort 3というノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンである。。 昨日届いたので、今持ってるSharper Image製ヘッドフォンと聞き比べ。BOSEのは、ノイズ・キャンセル・スイッチを入れると、一瞬耳が聞こえなくなったのかと思うくらいスパっとバックグラウンドのエアコン動作音などを消し去る。前のヘッドフォンでも確かにノイズは軽減しているのだが、聞き比べると、やはりボンヤリとした雑音がバックグランドに残っているのがハッキリ分かる。 次は、iPod Nanoに接続して音楽の聞こえ具合を比較。BOSEのほうが、明らかにクリアでエッジの立ったシャープな音。一度これを聞くと、Sharper Imageのほうは、実にモッタリとくぐもって不鮮明な音に感じる。ヘッドフォンなど、どれでもあまり変わらないと思っていたが、意外に違うもんだな。一度BOSEのほうを聞くと、もうSharper Imageをつける気がしない。 まあ、しかし、公平を期するためにいうと、性能差があって当たり前。なにしろ、Sharper Imageが34ドルなのに、BOSEは349ドルする。10倍も値段違えば性能に差があって当然。10倍払う価値があるかの判断が問題だが、なにしろもう買ってしまったから、あまり仔細に検討しても、もはや詮無いことなのである。 もっともBOSEのほうにも難点はある。乾電池ではなくリチャージャブル・バッテリー使用なので、使うには充電が必要。コンパクトとはいえ、ケースも含めるとやはりかさばる。まあ、しかし、買った以上、今度の出張には携帯して使わないと元が取れない。酔っ払ってAmazonに接続すると、不要不急の余計な物買うという見本のような話であった。 |