MADE IN JAPAN! 過去ログ

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1997/06/02 ユナイテッドで、またまた西海岸。キャシー・ベイツ似と女性副機長。

今日は、夜7時半、オヘア空港発のサンノゼ行きで、また西海岸に出張。2泊で片道3000キロ離れたところへの出張はきついので、本来なら行きたくないなあ。上司が出席できるのなら取りやめたい旨伝えたが、上司は行けないのでしょうがない。

この時間発だと、サンノゼ着は、西海岸時間の10:00p.m.。時差が2時間あるので、要するにシカゴ時間の夜中12時につくと言う事だ。なんとか楽して行こうと、予約の時にファーストクラスへのアップグレードのリクエストを入れてある。アメリカの国内線は国際線と違って、ファーストとエコノミーの2種類の席しかないが、距離を乗っていると、航空会社からファーストクラスへの無料アップグレード券を送ってくる。(国際線にはこの券は使用できない)

うちの会社でファーストクラスに搭乗できるのは、国際線同様役員クラスのみだが、せっかくタダの券だから使わなければもったいない。今まで使った事はなかったが、今回、予約の時にアップグレードの申込を入れてもらっている。(このアップグレード券は、常に有効ではなく、席に空きがあった時しか、使用できない。なにしろタダだから(笑))

空港のゲートでチェックインする時に確認すると、今のところ、Waiting Listに載っていると言われる。ただ、チャンスはあるので、搭乗せずゲートで待っていて欲しいとの事。搭乗が始まったが、待っていると5分くらいして、カウンタの係員がウインクしながら手招きする。行ってみると、ファーストクラスOKで、2000マイル分のアップグレードチケットを出せと言う。いやー、よかった。4時間半、エコノミーで行くのと、ファーストではずいぶん違うものね。

席は1Cで、B737の一番前の席だが、すでに窓際には、アメリカ女優の、キャシー・ベイツ(だっけ、なんか恐そうな、太った女優がいるよねえ)をもう少し年にして、太らして、もう少し恐くしたような<全然いい所なし(笑)アメリカ女性が座っている。でも、国内線では、ファーストクラスに乗り慣れているようだ。飛行機が離陸すると、靴を脱ぎ捨てて、(一番前の席なので)、太った裸足の足を前方の壁にどーんともたせかけて、実にリラックスしている。

国内線のファーストクラスは、一昨日書いたような国際線のファーストクラスとは一段落ちるが、それでも、エコノミー席より数段快適。国際線のビジネスクラス程度か。(なにしろ、アメリカの国内線のサービスは、日本に比べれば、本当にひどい)。酒はタダなので、どうせ、むこうに着くのは10時過ぎだし、ジン・トニックから初めて、赤ワインに切り替えてを頼んでのんびり本を読みながら機内で夕食。

すると、横のキャシー・ベイツ(笑)が、付け合わせにでた、野菜みたいなものを知ってるかと尋ねてくる。そうね、一見マカロニみたいな、パスタに見えるよね、でも内が詰まっているなあ、と言いながら、口に運んでみると違う。これは、野菜だね。と答える。またまた、何か分かるかと言うので、Leak(西洋ねぎ)でもなさそうだしなあ。と言うと、向こうも、そうなのよ、Leakじゃないのよと答える。どうやら、自分も分からなくて、こっちに聞いているみたいだ。日本人に聞いたって参考にはならないと思うがなあ(笑)。Flight Attendantに聞くと、なにやら、Olive compoteだと言うのだが、なんだろう。

食後のコーヒーを飲みながら、再度本を読んでいると、またキャシー(笑)が、何の本を読んでいるのかと、尋ねてくる。えっ、これは、日本語の本でね。でも、もともとはアメリカで出版された本の翻訳だけれど、いわゆる、Dead Sea Scrolls(死海写本)の発見に関するドキュメンタリーなんだ。と話すと、ああ、死海写本って知ってる知ってる、なんだか考古学みたいな本だと思ったわ、ほら、途中の写真が、ちょっと目に入ったのよと笑う。そう言えば、この本、結構、写真載っているなあ。アメリカ人は、飛行機でも、隣り合った席の人間が、黙りこくっていると、どうも、unconfortableに感じる人が多くて、結構話しかけてくる。

日本語の本は読めますか、と聞くと、笑って、勿論だめと言う。前にも書いたけれど、アメリカ人はだれでも笑顔は素晴らしい。ははは、とお互いに笑って、よく顔を見ると、肩まである手入れしていないバサバサの髪と、化粧気のない陽にやけた顔が、ちょっとばかり実年齢より上に見せているが、笑顔で話し出すと、キャシー・ベイツより、教養があるように見えるな(笑)。ラフな服装で、裸足の足を壁にもたせかけているのも、考えてみれば典型的な明るい、フランクなカリフォルニア女性のスタイルに見える。ひょっとしたら私より、ちょっとばかし若いかもね。<いやー失礼。どんどん見直してきた(笑)でも、ちょっと関取が入ってるんだけど。

社名には、覚えがなかったが、日本某社製のコンピュータ周辺機器を販売している会社に働いていて、日本の会社とも付き合いがある。今回は、シカゴに出張した帰りだと言う。実はうちの会社も、違うメーカーの同じような周辺機器を販売していたんだと言うと、本当か、どこの会社かと言うので、残念ながら、X社製だったんだよ(現在はもう、売れないので商売なし)と言うと、にやっと笑って、あれはダメだったわよね、お気の毒、なんて言う。そうなんだよ、大変だったんだ、売れなくて(笑)。私は営業ではないけれど。

その後、私も2年半、サニーヴェールに住んでいた話から、彼女が、サンタ・クララに住んでいるとか、カリフォルニアが、世界で一番住みやすいとかの話に始まり、カリフォルニアの文化が、いかにメキシカン、アジアと混合しているか、どこの中華料理店が、おいしいか。(彼女の言うには、237号と880号の交差点近くの店がいいと言うのだが。)日本の男性は、なぜ、ああも家庭を省みないのか(よく知ってるね)なんて話を、色々した。やはり、Californian、特に、サンフラン・ベイエリア近辺に住んでいるアメリカ人は日本企業と付き合いがあったりして、他の地域よりも一段と、他文化に関する素養があるので日本人には話しやすいなあ。

まあ、こっちも、読書の続きがあるので、適当な頃合いに話をやめようと思っていたが、向こうも眠くなってきたようなので、これさいわいと話を中断して、PCを取り出し、この日記の更新をする事にした。いやー、時間を有効に使ってるなあ(笑)サンノゼはあと1時間。キャシー・ベイツをカタカナで書いたのは、基本的に、アルファベット表記は、この日記では、避けようかなと思っている事と、横の彼女が見て、何を書いているのか聞かれたら困るから(笑)。

今、ようやくホテル。そう言えば、737が着陸して、扉が開くのを待っていると、(私は1Cだったので、一番先頭)操縦席の扉がバカンと開いた。ユナイテッドの国内線は、B737が多いが、大抵乗客が降りるとき、機長が操縦席の扉の前で笑って見送っている事が多い。ちょっと覗くと副操縦士はまだ若い女性。そういえばアメリカ国内線では何回か女性の副操縦士の便に乗り合わせたけれど、まだ、女性が機長というのは経験ない。

まあ、何年かすれば、離陸の前に、「こちらは、機長のキャサリン・ボウラーです。このたびはユナイテッドのフレンドリー・スカイにようこそ。今日のフライトプランは〜」 なんて女性の声の放送が、きっと聞けるだろう。でも、なかにはビビるお客もいるだろうなあ。<えっ、なぜかって言われると困るんだけれど(笑)。