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1997/08/03 アメリカで縁起の悪い番号
今日、OSCOというドラッグストアで、封筒とテープその他を買ったら、レジの金額がちょうど6ドル66セント。レジのおばちゃんが、「I hope you're not so superstitious.(迷信深いほうじゃないでしょ)」と笑いかけるので、「Of course not, I'm a Buddhist from Japan(もちろん違うよ、日本からきた仏教徒だから)」と答える。本当は仏教徒って訳でもないけど、こんなアメリカ中西部のスーパーで、宗教は信じてないなんて言って、「あらま〜、この人は・・」なんて善意のアメリカのおばちゃんを驚かしてもしょうがない。
「But I do Know the number.(でもこの数字は知ってるよ)」と言うと、おばちゃんはまたニヤっと笑った。そう、666と言うのは、黙示録の13章にある、世界の終末にすべての人間に刻印される獣の数字、ある人間の名前をさすと言われている番号の事だ。まあ、正当なキリスト教の信仰で、この記述がどう扱われているかは知らないが、例えば、昔の映画「オーメン」でもこの数字が使われていたように、大衆文化の迷信に関係ある世界でなんだか縁起悪い数字として扱われている、と言うことだろうか。
西洋で、代表的な縁起悪い数字と言うと、すぐ浮かぶのが、13。これも最後の晩餐の人数だとか、その他キリストに関係あるような説もあるようだけど、どこからきたのかは実際には定説がない。しかし、大衆文化の迷信としては依然として生きていて、こちらのビルでも13階がなかったりホテルでも13号室がなかったりする。
アメリカでは建築関係の法律で、ビルの階数は勝手に飛ばしてつけてはならない規制があるそうだ。やっぱり、1、3、5、7階と勝手に付けて7階建てビルなんて称されるとまずいからだろうか。しかし、この13階のみはビルのオーナーの権限で付けなくとも構わない事になってるのだとか。
そういえば、2年ほど前にTVで、シカゴダウンタウンの中国系ビルのオーナー連が州の委員会かなにかに陳情して、4階と9階の名称を使用しなくてもいいよう許可を得たというニュースをやってたっけ。解説によると、中国では古来から、4は死と、9は苦労と同じ発音なので忌み嫌われており、例外的措置として、中国人経営のビルのみに認められ、中国系の人たちは大喜び、というような報道。中国人に貸す時に4階、9階は嫌われるのだそうで。日本でも、4と9は縁起悪いと言われるけど、これは中国がきっと本場なんだなあ。なにしろ漢字の発音はもともと中国から伝来したんだから。
しかし、日本では、4階や9階がないビルなんてあるだろうか。東京でうちの本社が入ってるビルはどっちの階も存在する。もともと12階までなので13階は存在しないのだが。ホテルで13号室がないのは見た事があるような気がする。まあ、全部迷信と片づければ全てそうだけど、進学や就職の試験の時の受験番号なんてのが、4や9や13だと実にいやな気分になるのも人情だよなあ。