昨日は土曜日と言う事もあって、3時過ぎまで夜更かしした為、遅い目覚め。木曜日も休みだった事もあって、なんだか日曜日の朝の感じがしない。じゃあ何曜日と言われても困るが。
外は冷たい雨。道路わきに積み上げられた雪はまだしばらく残るだろう。部屋の掃除と洗濯の後、ちょっと本屋まで。最近あんまり買いたくなるような本が無い。酒鬼薔薇事件の後、猟奇殺人系のノンフィクションが雨後の筍のように出ている。出版社も、商魂逞しいといるかなんと言うか。1、2冊読んだら分かるが、猟奇殺人と言うのは、異常な犯人自身はオリジナリティ満点と思ってやってるかも知れないが、専門家から見たら、実に陳腐で同じような手口をくりかえすだけの犯罪者のようだ。だからProfilingが有効なんだな。
夕方のニュースで、昨日、今日と大学入試のセンター試験だった事を伝えていた。私が受験した時はまだ「共通一次試験」などと称してた、5教科7科目を選択の時代だったが、最近はずっと科目数が少ないし、色々と科目数も選択の余地があるようだ。もっとも私の場合は、文科系だったけど、社会より理科のほうが好きだったから、科目数が多いほうが歓迎だったけど。最近は社会とは言わずに公民と称するのだろうか。数学もTやUBなんて区分はもうとっくに無いようだ。
大学受験のニュースの時期になるたびに想い出すのが、自分が受験した共通一次試験の初日の事。会場になった大学には同じ高校の同級生が沢山いた。午前中にあった試験の間の休憩時に、口伝えでどこからともなくあるニュースが伝わってきた。同じ会場で受験するはずだった女の同級生が、試験当日の早朝、自宅マンションの屋上から飛び降り自殺したと。
一緒に会場にくる予定で待ち合わせをしていた友達が、いつまで待っても来ないので、先方の家に電話して知らされたらしい。彼女は、成績はいつもトップクラスだったはずだ。男性の事なんかは、馬鹿にしてるような風もあって、いつも女性のとりまきみたいなのを連れて歩いていた。関西では最難関の国立大学の文学部を受験する予定で、合格は担任も太鼓判を押していたのだが。
この事件は当日の夕刊にも大きく報道されたが、結局のところ原因は誰にも思い当たらなかったようだ。外見や話しかたからは、意志の強い勝ち気な性格がうかがえて、とても自殺するような弱い人間には見えなかったのだけれど。遺書も確か無かったはずで、受験のプレッシャーからの衝動的な自殺だと伝えられた。しかし、大部分の自殺が常にそうであるように、結局本当のところは誰にも解らない。
可哀相だったのは、当日待ち合わせをしていた当の友達で、電話で自殺の事を知らされた後遅刻すれすれに試験会場に飛び込んだが、一日中泣き通しで試験にならなかったらしい。私自身が、本当の意味で動揺とショックに襲われたのは、自宅に帰って夕刊でその事実を再確認した時だった。次の日の受験会場では、うちの高校の同期はみんな実に暗いムードで沈みこんでいたのだけが印象に残っている。
もともとこんな事を書くつもりはなかったが、センター試験の日になると、どうしてもあの暗い気持ちで、ただマークシートを塗りつぶす事に没頭していた2日間を思い出す。多分ずっと想い出すだろう。しかし、この時感じた気持ちはどうもうまく書けない。