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1999/01/05 49ers vs Packers

昨日の夜は、結局、パーフェクTVの「49ers vs Packers」戦に釘付け。ワイルドカード・プレイオフ史上に残る、一進一退の実に凄まじい攻防。アメリカでも、冬のオリンピック中継後、今年最高の視聴率だったようだ。

試合終了3秒前の、ヤングからT・オーウェンスへの逆転のTDはあまりにも鮮やかだった。49ersは、このところパッカーズに5連敗で、毎年のようにプレイオフで叩きのめされていたから、まさにサンフランシスカンが「sweet revenge」と呼ぶにふさわしい逆転劇。

もっとも、あの最後の一連のドライブの途中のプレイで、ジェリー・ライスは確かにファンブルしていた。パッカーズがそのボールを押さえていたから、あれが正しくコールされていたら、本来は、そのままパッカーズの勝利だったに違いない。


スローモーションで見ると、ライスはヒザをつく前にタックルされてボールを落している。解説のジョン・マッデンのオッチャンが力説するまでもなく、あれは名手ライスにあるまじきファンブルだった。

ただし、うまかったのはその後。倒された後で、あわててボールを奪い合おうとせず、(そうするとファンブルしたのがバレちゃうからなあ)まるでいつものパスを成功させたかのようなポーカーフェイスでスっと立ち上がった。ここらへんがライスの老練なところなんだなあ、きっと。

TVのリプレイを見ると、あきらかにファンブルを直接目にする位置に審判がいたのだが、この審判は、ライスのフェイクに惑わされたか、ラインジャッジが下したファンブルではないという裁定を覆す事はなかった。ちょっと不思議な話だ。


もっとも、NFL史上最高のレシーバーの名前を欲しいままにしたライスも、プレイヤーとしては、はっきりと衰えが見えてきた。去年の大怪我いらい精彩のないプレイが続いて、全盛期の輝きをすっかり失っており、おそらく引退も近いだろう。

ひょっとすると、あれは、ジェリー・ライスの頭上から栄光の冠を取り上げて、次のスーパースターを祝福する為に立ち去ろうとしているフットボールの神様が、最後のちょっとしたいたずらで、審判の目をそらせて、彼に幸運をさずけてくれたのではないだろうか。まあ、長いおつきあいだったんだから、それくらいはしてくれてもいいかもね。

来週は敵地アトランタに乗りこんで、地区優勝を最後まで争った因縁のファルコンズとの対戦。レギュラーシーズンは1勝一敗のタイ。これはまた盛り上がるよなあ。もっとも不利なことは確かなんだけど。