MADE IN JAPAN! 過去ログ

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1999/03/23 北京原人、名神高速道路で逆ギレ

3日分の過去日記を更新しようかと思ったのだが、面倒なのでネタの無い時の思い出話にするか。ただ、19日に車で神戸に帰った時、名神高速で出くわしたオッサンドライバーの話だけはどうしても書いておきたいなあ。

金曜日は仕事を午前中で終え、車でそのまま厚木インターから東名に入って西へと。途中は雨のために、あちこちで80キロ規制になっており、平均速度が上がらないので難儀したが、名神に入る頃には曇ってはいるものの、雨はなんとか上がって、追い越し車線は快調に流れていた。

ところが、順調に左車線の車を追い越そうとしてた時に、いきなり車線変更してきた車がいる。こちらは急ブレーキ。車種は10年以上も前のトヨタカローラだから、運転手はきっとオッサンだろう。

前車の速度が遅くて、急速に車間距離が詰まってきたような場合は、追い越し車線に車線変更するのは分かる。しかし、すでに追い越し車線の後ろから車が迫っている場合に、相手側に急ブレーキをかけさせてまで車線変更する権利があるわけではない。

後方確認もせずにいきなりハンドル切るより、まずは自分の車のブレーキを踏まんかいって感じだが、こういう「道行く者は我ひとり」型のドライバーってのは結構いるわけで、まあ、ここまでは我慢の範囲内。


で、いきなり私の車の前に出たこのカローラだが、他人のジャマして追い越し車線にわざわざ出てきた割には、速度を90キロしか出さないのである。前の車にはズンズン置いて行かれるわ、へたをすると左車線の車にも置いて行かれる。いったいなんの為に追い越し車線に出てきたのか理解に苦しむ。

まあ、私自身は、右へ左へとせわしなく車線変更して車を抜き去って行くような下品なドライバーではないので、少々の事は我慢するのだが、問題は後続車だ。仕方なくこのオッサンについて走ってる私の車の後ろに、何台も車が数珠つなぎになって来て、次々とパッシング・ランプや右ウインカーを点滅させ始めた。

本来、こういうパッシングのサインは、追い越し車線の速度をぐぐっと下げている張本人である先頭のオッサンが引き受ける筋合いのものなので、(普段はやらないが)私も前のオッサン・カローラに向けてパッシングを景気よく点滅。ま、私がやってるというより、「これは後ろの車からの伝言だ、オッサンもっと頑張って走ってや」というココロですな。わはは。

しかし、車を右に寄せて右ウインカーも点滅させてみたが、気づいてないのか、あるいはパッシング・サインの意味が分からないのか、カローラのオッサンは、速度をまったく上げる気配が無く、左車線のトラックと並んでいつまでも走って行く。

その間にも、後続車はパッシングをさんざん点滅させるので、こちらはまるで板挟み。さすがに嫌になってきたので、後ろからせっついてくる車に代わりに煽らせる事にして左車線に寄る。


後ろの車は、早速オッサンの後ろについて、パッシングをバシバシとカマすわ、右ウインカーを点滅させるわ大忙しだが、白いカローラはガンとして自分のペースを乱さない。カローラのオッサンも、用も無い追い越し車線に居座らずに、ほんのちょっと加速して左のトラックを追い越し、左車線に戻ってくれれば、それでみんな幸せなんだけどなあ。

こういう運転は誰にとっても迷惑で、後続車が入れ替わり立ち代わり近づいては追い越しさせろとサインを送るのだが、相変わらずこのカローラは追い越し車線を90キロか80キロでトロトロ走ってゆく。もう追い越し車線のはるか先にも一台も車が見えなくなってしまった。

それにしても無神経というか、しぶといオッサンだなあ、と思ってると、どうも、何台もの車にあおられて、さすがにカローラのオッサンも逆ギレしたようだ。仕返しのつもりなのか何なのか、ブレーキランプを空踏みして何度も点滅させだす。

で、実に危険なのは、業を煮やした後続車が、折りを見て左側車線から追い抜こうとすると(まあ、こういう運転もよくないが、原因はすべてカローラのオッサンなんだよなあ)、このオッサン、左に幅寄せして来て先に行かせまいとする。

いやはや、こんな大変な大馬鹿野郎に会ったのは始めてだ。何も無理して早く走れと言ってるのではない。時速90キロや80キロで走りたければ、左側の車線で走ればいいだけの話。

回りの迷惑になってパッシングを食らうと、何か馬鹿にされたかのように逆ギレして、目を三角にして意地を張るとは、シナントロプス・ペキネンシス並みの智恵もないと見える。いやいや、そんな事を言うと北京原人にも失礼か。


で、別にオッサンをせかす順番があったわけではないが、次に私がこのオッサン・カローラの直後を走る事になって、もう定例となったパッシングライトを点滅させると、あら不思議。なんとオッサンはちょっとだけ速度を上げて横の車をかわして左車線に寄るじゃないの。

そうそう、最初から素直にそうせんかい、と思いながら抜かす時に横を見ると、運転してるのはやっぱりなんだか貧相なオッサンだ。ところがなんと、私が追い越したとたんに、このオッサン、また急に車線変更して追い越し車線に復帰。私の車の後ろで、パッシングランプはバカバカ点滅させるわ、ウインカーは右も左も交互に点滅させるわ、支離滅裂な事を始めた。要するに逆ギレした北京原人の復讐ってところか。


こういうおかしなオッサンに付きまとわれてはやりきれないが、私の車もスポーツカーではないとは言え、1年ちょい前に新車で買ったウインダム2.5G。コツンとアクセルに蹴りを入れてやると、車はスルスルと気持ちよく160キロまで加速して、オッサンのカローラを見る見る引き離して行く。10年落ちのカローラなんぞに遅れをとるはずはないんである。がはは、オッサン、思い知ったか。何しろ長い間低速で頑張った当のオッサンのおかげで、前方にはまったく車の姿が見えない。無人の野をひとり行く境地がするほどで、いくらスピード上げても、心配なのはオービスだけだ。

それにしても、逆上してパッシングを連発してる割には、ルームミラーに写るオッサンのカローラは、おもしろいほど景気よく引き離されて小さくなって行くのである。やっぱり逆上しても、100キロ程度しかスピードは出してないようだ。だから左側走れって。徹頭徹尾わからんオッサンやなあ。

とまあ、長々と書いたが、実に単純なお話。もっとも運転しない人から見たら、どっちもどっちの大馬鹿者としか思えないだろう。はい、愚かでした。わはは。しかし、それにしてもなんなんだろうね。いったん車を運転しだすと、少しでも早く目的地に着きたいとささやく、あの「急ぎの虫」ってのは。