夕方のニュースを見ると、衆議院選挙はあさってが公示なんだそうだ。私の住んでる東京２区（だったっけかなあ）の小選挙区では、自民党の深谷　隆司が出馬予定。この人は、前回は小選挙区で敗北して、比例区で救われたらしいが、今回は現役の通産大臣。しかし、通産大臣として何やったのかさっぱり思い出せない。ま、おおかた何もやってないのであろう。 ずいぶん前から近所のあちこちに、この深谷氏のポスターが張ってある。左に森首相、右に自分の顔がデカデカと印刷された自由民主党演説会のポスター。よくよく見ると、演説会の日付は今年の１０月６日とずいぶん先だ。 そんな先まで森首相が今の地位に居座ってたら世も末だが、あれは要するに、演説会など最初からやるつもりなど毛頭ないのに、宣伝のためだけにポスターを貼ってるのである。衆議院選挙が正式に告示されると外さなければならないらしい。 しかし、いくら資金があり選挙違反ではないからといっても、ハナからやる予定のないウソの演説会のポスターで自分を売りこむのもどうかと思う。ただ、森首相があちこちでバッシングにあってる状況では、せっかく貼ったこのポスターも逆効果である。「なかよくオットセイ森さんといっしょ」のポスターに収まっていては、同類と見られかねない。今ごろ深谷氏も頭を抱えているのではないだろうか。 それにしても、森首相も、「神の国」以降、「国体を守る」発言もあり、小学校に行けば、「パソコンできない人は、”日陰”と呼ばれるんですよ」と子供に美しい日本語の使い方を親切にお教えになる。昨日の地元では、「銃後をしっかり守ってください」と石川国防婦人会の面々を感涙にむせばせたりと、実際のところ、ホンマにちょっとでも頭使ってしゃべったことがあるのか、たいへん疑問に感じざるをえないオッサンである。 市井で生きる一般人の特定の誰かが愚かであることは、その人の人生だけにかかわる問題であって、他人がどうこう言う必要はない。国会議員が愚かであっても、選挙で選ばれたのであるから、百歩譲って良しと黙認しよう。しかし、現役の首相に関しては話が別であって、日本の顔となる政治家がここまで愚かであるというのは、ほとんど犯罪的ですらある。サミットに行ってほしくないなあ、痛切に。 こういうオッサンを、密室の５人の密談だけで党の総裁に押し頂いて、一言も文句が言えない自由民主党の議員も議員であって、そんなヤカラ達に投票する意義はまったくないと思うが、かといって野党もあんまりコレというのがない。棄権はしないが、なかなか困ったものだ。