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本日の仕事は平穏。今朝の日経新聞、松永元駐在大使の書く「私の履歴書」を読んでると、松永氏が外交官だった当時の大平外務大臣の思い出が興味深い。 中国を訪問しての外交交渉で、どうにも向こうが譲歩せず、期限が迫った日本の事務方は、最終的に「日本側譲歩案」と「交渉打ち切りサヨナラ案」の２つを作り、当時の大平外務大臣に託した。最後の会談に出席した大平は、何の前触れもなくいきなり、「サヨナラ案」の挨拶を訥々と読み始める。 ビックリしたのは、最終的には日本が折れてくるものと思っていた中国側。大慌てで休憩を提案。最終的には「古い友人である大平さんを、失敗して日本に返すわけにはゆかない」と大義名分をつけて中国側も折れ、日本側は最低限の譲歩案を勝ち取った。 帰路の飛行機で、カーライルの哲学書を読んでいた大平外相は、着陸後の空港のトイレで松永氏に、「実はずっと血尿が出ている」と打ち明けた。国と国との交渉に、正に身を削って挑む政治家の執念。オットセイ森にも聞かせてやりたい話である。 大平氏は、四国の貧農の生まれ。小さい頃から勉学が好きだったのを見込まれて、地元の篤志家の援助で大学まで進学。その後、官僚を経て政治家になり、総理大臣にまで上り詰めた。たいへんな読書家であったが、しゃべりは不得手で、「アーウー大平」なんて言われた。しかし、話したことの記録を「アーウー」抜いて読むと、ちゃんと立派な文章になってるのである。総理の座にあった時に狭心症で倒れ、帰らぬ人となったが、なんかこう、昔の政治家のほうが篤学で教養もあり、度胸も据わったエライ人物が多かったような気がする。まあ、オットセイ森と比べたら、誰だってエラク見えるのも道理だが。 午後の仕事も無事終わり、７時に退社。本日も飲まずに帰宅。今週は１度も飲みに行かなかった。実に健康にいい。ははは。もっとも来週はすでに何件か予定入ってるのである。 帰宅途中に週刊文春を読んでると、携帯電話の話があった。なんでも、皇居の中では携帯電話が繋がりにくいのだが、ツーカーだけはよくつながる。ひょっとして皇室の誰かがツーカーセルラーを使ってるせいではないかとのことであった。 ちょっと前の日経ビジネスでは、ツーカーは顧客満足度最低とボロカス書いてあったが、もしも皇太子や皇太子妃が加入してるのだったら、皇居の回りだけはシャカリキに基地局増設して対応してるだろう。「皇族御用達のツーカー」。もっとも、たとえそれが真実でも、皇室の名前をデカデカと宣伝には使えないのが残念だろうが。 それにしても、通話料もちゃんと請求が行ってるのだろうか。皇族はそもそも、皇統簿という台帳に記録があるだけで、平民のような戸籍も住民票も苗字も無いらしいが、クレジットカード加入したり、携帯加入したり銀行口座開くのは、いったいどうやってるのだろうねえ。宮内庁が契約してるのだろうか。皇太子が使ってる携帯に、「メル友になろう」なんて無差別バカメールが行ってるとしたら、ちょっとおもしろいな。ははは。 さて、明日はまた休日出勤で、朝から会議。うんざりである。 |