ムネヲ自民党離党。本日のTVで、涙の会見(?)を見た。自業自得とはいえ、ここまで叩かれると、ちょっと気の毒な気もするな。まあ、しかし、泣き寝入りするほどおとなしい人間ではないから、あっさりポイと捨てた相手に対しては、色々と復讐を考えてるだろう。 官房副長官もやって、政権の暗部も知ってるし、そもそも、政界出馬にあたっても、秘書として仕えていた中川一郎の謎の自殺を奇禍として、政治資金をネコババしたというウワサも絶えない。いわゆる、油断のならない、「寝首をかく」男である。 しかし、外務省から次々と放出される文書についても、なんでそんなものが出てくるのか疑念がわくのも事実。 ムネヲの親分であった野中元幹事長は、「鈴木さんがドブに落とされ、外務省が正義の役所になったということに対する無念はあっただろう。」とインタビューで述べている。そもそもムネヲの圧力に屈して、入札資格変更で便宜図ったり、NGOの参加を断ったりしたことに関しては、外務省も不正な行為の立派な共犯なわけで、むしろ、昔とちっとも変わってない汚い役所。伏魔殿という呼称は、やっぱり当たっている。 アーサー・アンダーセンは、エンロン事件に対する監査責任追及で、巨額の賠償や訴訟を抱える見こみとなり、Chapter11申請による倒産もささやかれている。やはり単独で生き残るのは無理な状況になってきたようだ。 それにしても、ビッグ5の一角を占める世界的巨大監査法人が倒産するとは凄い話だが、これはこれで、アメリカ社会には、ごく正常な競争原理と正義を希求する常識が存在していることを示している。 ひるがえって、日本の会計監査法人の監査責任追及はどうか。アメリカでは、不正を見逃した監査法人への巨額の賠償金請求まで行われるが、日本では、山一証券が潰れようが、長銀が破綻しようが、監査を担当していた監査法人は、ケロケロと何の責任も問われない。日本の会計システムが世界に信用されない遠因でもある。日本の監査法人が出した財務諸表の監査証明というのは、海外ではほとんど何の値打ちもないというのも情けない話だ。 ま、日本の公認会計士や監査法人が、いかに財務省のコントロール下にあって、競争原理も働いていないし、旧態然とした護送船団方式の政策が続いているかということである。これからはちょっとは変わってくるだろうが。 そうそう、余談だが、うちのアメリカ現地法人の会計監査はアンダーセンと契約している。日系企業プラクティスには、知ってる会計士が何名もいるのだが、本体が大揺れで契約破棄が相次ぐと、なにかと大変だろうなあ。まあ、むこうでは監査法人を渡り歩くのはごく普通のことではあるのだが。 |