MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2002/09/21 日朝国交正常化交渉

本社内でレイアウト変更があり、うちの部も引越し。3連休中に業者が作業するのだが、昨日の夕方に、書類、PC、電話とパッキングしてしまうと、もはや仕事ができない。ということで、8名ばかりで6時前に会社を出て飲みに繰り出す。酩酊したが、ちゃんと電車で帰宅。ははは。

本日は、朝風呂に入ってお酒を抜いて、ぼんやりと焼け跡状態で過ごす。今週は、仕事がバタバタしてたので、週末にまとめてニュースをチェック。TVでも、あちこちで、日朝首脳会談の話題。

「8名がすでに死亡」というのは衝撃的なニュースではあったが、本当に衝撃的なのは、金正日が自ら、北朝鮮国家が関与した拉致であったことを認めたという事実だろう。今になって訪朝の成果をあれこれ揶揄している野党やメディアだが、訪朝前に金正日が、拉致の事実を認めると予想していたところは無い。

小泉首相の強張った表情、ニコリともしない握手、断った昼食会の招き。さすがの北朝鮮にも、あからさまに示した不快感が伝わったはずだ。日朝平壌宣言にも「拉致」という言葉はないものの、婉曲ながら表現された。公式に国が拉致を認めたということは、日本国首相の公式談話等を通じて世界に報道済みで、後になって否定できるようなことでもない。

拉致された日本人が大勢死亡していたのは、確かにショッキングな事実だが、小泉首相の責任ではない。北朝鮮に拉致問題を認めさせただけでも、今回の訪朝の大きな成果だという気がする。少なくとも、金丸土下座外交の100倍は成果があった。ノーテンキなオットセイ森元首相が訪朝してたら、「まあ、拉致問題は拉致問題として、仲良くやりましょうや」と、会食で笑いながら「カンパーイ!」とやってたに違いない。

しかし、最愛の娘や息子を拉致され、生存を信じていた8名の遺族の姿は、本当に悲痛だ。他人には、推し量ることすら難しいが、最後の望みを絶たれて、さぞや無念だっただろう。年齢や、死亡日が一緒の人がいる事などを見ても、明らかに自然死ではない。なんらかの粛清や処刑を推察させる恐ろしい話である。

それにしても、政府は本気で、10月から、日朝国交正常化交渉を推進するつもりだろうか。

経済援助をしても、人民を飢えさせ、自分だけが肥え太る独裁者を延命させるだけである。飢えている民衆には1銭も届くはずはない。権力を私物化して世襲した金正日が生きている間に、日朝国交の正常化などする必要ないし、本当の意味での人道に反するだろう。そう考えるのが常識という気がするが、外務官僚や、外務省寄りの政治家だけには、そういう常識が通用しないらしい。