「道路関係4公団民営化推進委員会」の今井委員長が辞任。高速道路の建設継続の立場を取る今井敬委員長は、建設慎重派5人の案との両論併記を主張。これに対し慎重派はあく まで多数決での決着を要求したことから、今井氏は委員長を辞任。これを受け同委は慎重派の案を最終報告として決定し、石原伸晃行革担当相が首相に提出した。とまあ、ちょっとした異常事態ではある。一部メディアでは、道路建設に固執する「守旧派」今井委員長が、多数決を嫌ったという構図で報道されてるようだ。しかし、思うに、そもそも小泉首相の肝いりで始まった、7人の委員会で、「多数決」が正しい意見決定の方法かというと、たいへんに疑問がある。 委員会の各委員が、選挙などで民意を正当に反映して選ばれたのであれば多数決にも道理がある。しかし、政治的な任命である。任命権者の、バイアスもある意味ではかかっている。そういう人物7名の多数決が本当に正しいのかというと、やはり正しくないだろう。両論併記にも、ある程度の理はあると思うのだが。 もっとも、個人的には、日本に、これ以上税金を投入して高速道路を作る必要なんぞない気がする。地方に行くと、ほとんど誰も走ってない無駄な高速道路が多過ぎる。そういう高速道路も、近在のお百姓さんや漁師さんの税金で作ったというならご自由にというところだが、とんでもない。間接的には、都市に住む給与所得者の税金がドカンと投入されている。自民党が田舎や土建業界に強くて、都市では評判悪いのも道理だなあ。 |