ニュースでこんなのがあった。共産党の志位和夫委員長は2日、筆坂秀世・前政策委員長のセクハラ問題に関し、幹部・党本部職員を対象にした私的な外部飲酒の原則禁止の内部規定を徹底する考えを明らかにした。「酒を飲むなら自宅で飲め」ということであるが、ここまで徹底すると、ある意味エライもんだという気も。しかし、実効あるかというと、「羹に懲りて膾を吹く」というか、本当にセクハラを防止する対策とは意味が違うような。 こういうところが、現代に生きて共産主義を信奉する人たちの浮世離れしているところというか、naiveなところだ。英語の「naive」はカタカナのナイーヴとはちょっとニュアンスが違う。英語では「単純すぎて逆にマヌケ」という訳がふさわしい。 ソビエト連邦・東欧の崩壊を見るかぎり、マルクス・レーニン主義を実践する壮大な実験は世界のあちこちで失敗に終わった。人間の根源的な欲望がある限り、共産主義においては、権力と富は市場原理を超えて極端に集中し、そこに起こる腐敗も自由主義国家の比ではない。権力の集中によって必然的に起こる独裁制と人権蹂躙。このご時世で共産党員というのも、なんだかちょっと滑稽な気がするな。 |