まあ、しかし、「未納3兄弟」と自民党の閣僚を揶揄した菅直人自身に国民年金の未納期間があったというのは、実にお笑い。この人が何でも反対、口先だけの人という事が分かる事実ではある。しかし、その他の未納者、未加入者も閣僚になった時期に集中しており、そもそも社会保険庁の徴収・督促、あるいは加入切り替えのシステムに問題があるのではないだろうか。 今月号の文芸春秋の巻頭、「年金食いつぶし官僚弾劾裁判」という座談会が示唆に富んでいる。450兆円に上る未積みたて金の放置、厚生労働省の説明のウソ、厚生官僚の天下り先と利権確保のため、巨額の金をドブに捨て続けたグリーンピア事業。江角マキ子をCMに出してゴマカシの恫喝をするよりも年金加入率を上げる方策はいくらでもあるのに、社会保険庁は何もしてこなかった。 ここに示されている年金制度存続の鍵は、厚生官僚の利権を絶ち、積み立て方式から賦課方式への転換を行うことだろうが、既受給者のドラスティックな給付水準削減も行わなければ ハードランディングを避けるのは困難ではないか。こんな年金制度なら、未加入者が増えるのも無理はない。しかしねえ。 |