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2004/05/09 年金問題

福田官房長官が年金未納問題の責任を取って突然の辞任。今週の週刊文春の記事が引きがねのひとつだろう。ボンボン育ちでプライドが高く、オレこそ賢しと超然としているタイプだから、ウソをついていたと非難の渦に巻き込まれることには我慢ならなかったろう。

しかし、菅直人夫人の会見など見ても、政治家にあれだけ未納、未加入が起こるのは、ひとつには役所の窓口での指導や督促が十分でなかったことが原因のひとつだ。未納になってる政治家の大部分は大臣になった期間。法律上は、国務大臣になった時に、一般的にいう社会保険のうち健康保険と国民年金部分が切り離される。

年金徴収窓口が社会保険庁になる前は、全国市町村が掛け金徴収の窓口。会社をリストラされて国民年金に加入という手続きはよくあっても、「国会議員が国務大臣になる」場合の年金加入変更手続きについて、質問されてきちんと説明できる地方自治体の職員がどれだけいただろうか。なにしろ窓口ではめったにあることではない。未加入の責任がなくなる訳ではないが、制度の複雑性と社会保険庁の怠慢な徴収管理の責任も大きい。

もっとも菅直人が責められてるのは、未加入期間があったというより、自民党の未納問題で、まるで脊髄反射のように批判ばかりして、自らはちゃんとしてるのかの確認を怠っていたのがお粗末という点。プー太郎の息子も未納であると言われている。「反対のための反対」、「自分を棚に上げた批判」が習性として染み付いているのが、やはり政治家として信用できないところ。

問題を報道するメディア側では、新聞記者や局のアナウンサーはサラリーマンだから厚生年金基金に強制的に加入してるだろう。しかし、フリーになったアナウンサーやタレント、またTV番組でしたり顔で解説している評論家は自営業。本当に国民年金に加入して掛け金を払っているのだろうか。なにしろ対象者の37%が未納というのだから、本来は政治家だけの問題ではない。調べればいくらでも未納者が出てくるだろう。都道府県知事も未納、西川きよしも未納。年金問題の報道は、オレも払ったら損だという国民勘定をますます増幅するばかり。強制的に厚生年金加入で給料天引き、我々サラリーマンは不払いする選択肢すらない。そもそも旧専売公社やら旧国鉄やらの共済年金は公務員共済から切り離されて民間の厚生年金に押しつけられている。これで国保と制度が一本化になったらサラリーマンが更に損するばかりという気がするなあ。