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2004/07/20 炎天下の神戸で。

先週末はブラっと関西に。

「KOBE 街角通信」(中村よお/幻堂出版+トオリヌケ・キ)。元町の海文堂書店で購入してそのままむこうで読了。神戸在住のライターかつシンガーソングライターである著者が、地元メディアに連載した神戸にまつわるエッセイ・レポートをまとめた本。震災からの復興と市民の連帯の話も印象的だが、故郷の街に対する著者の愛着あふれる視線が心に残る。

震災前の阪急三宮駅。その上にあった阪急会館。安くて旨い三宮「八島食堂」、元町「金盃」、六甲道「ぜい六」。子供の集まる六甲模型。阪急六甲駅と六甲道にあった南天荘書店。三宮、新開地、元町、六甲と、次々に出てくるローカルな話題は涙ものの懐かしさ。しかし、本の中でもあちこちに影を落とす震災の傷跡には胸が詰まる。



うだる暑さの中、三宮、元町界隈をブラブラと。六甲の山並みは、昔はもっと遠くに見えた気がする。今歩くと驚くほど街に迫って見えるのはなぜだろうか。

生まれてから22年間の思い出が、まるで宝石のようにそこかしこに埋め込まれている街。東京のどこを歩くよりも気分が安らぐ。そう、いつかここに戻ってこよう。そんな事を考えながら。炎天下の神戸で。

Yes, it's true. No place like home.