スター独立検察官が調査していた、クリントン大統領のモニカ・ルインスキー疑惑だが、17日に大統領がホワイトハウスと大陪審を回線で繋いで証言を行うところまで来ている。
継続して研修生とのホワイトハウスでの性的関係を否定していた大統領だが、本日の、「Yahoo!」 のニュースを見ていると、大統領に近い筋は、今回の証言では、ルインスキーさんとの親密な関係を認め、今まで否定していたのは、法的なセックスの定義(legal definition of sex)に基づくものだと証言するかもしれないと言う。
一般には公表されていないが、先週の大陪審でルインスキーさんは性的関係を認める証言をしたと見られる為、このまま否認し続けるのは得策では無く、17日の証言では、今まで偽証していたとは取られないように、細心の注意を払いながら、限定的に性的関係を認めようという作戦らしい。アメリカの事だから、一時間何千ドルも絞り取る吸血鬼のような高名な弁護士チームが、会議室に集まって、あれこれ知恵を絞っているに違いない。
で、その「法的なセックスの定義」とは何か。ニューヨークタイムズが伝えるところによると、前回、大統領が訴えられた、ボーラ・ジョーンズさんへのセクハラ裁判で、(しかしクリントンもホントにロクな事で訴えられてないね)米国巡回裁判所判事 スーザン・ウエバー・ライトは、このように裁定してるのだと言う。
「For the purposes of this deposition, a person engages in 'sexual relations' when the person knowingly engages in or causes contact with the genitalia, anus, groin, breast, inner thigh, or buttocks of any person with an intent to arouse or gratify the sexual desire of any person.」
「この宣誓証言において、「性的関係」を持つとは、誰であれ、性的欲望を満足させたり、掻き立てる目的を持って故意に、性器、肛門、鼠径部、乳房、内股、あるいは臀部による接触や関係をする事を言う。」
私はビジネス英語専門なので、正直なところ翻訳するのに随分と辞書を引きました。「ぷろくら日記」遠藤さんなら、この辺の単語はお手の物なのかなあ。わははは。
で、まあ、要するになかなか知恵者がいて、この定義の中に含まれていない人間の器官を見つけた訳ですね。
端的に言うと、あきれはてた事にクリントン大統領は、「実は、口でやってもらったので、性的関係には当たらない、と今まで思ってました」と証言する作戦らしい。しかし、まあ、なんと言うか。
もしもこれが本当なら、アメリカ合衆国大統領が話す言い訳としては、アメリカの歴史の中でも史上最低の部類に入るだろうね。これでもまだ支持率が落ちないだろうか。ちょっと見物のような気がする。アメリカでリアルタイムに生のニュースを見たかったなあ。残念。