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2000/01/11 ブレア・ウィッチ・プロジェクト

なぜか酒の残るハッピーマンデー明け。朝は部内の勉強会。午後からとある社外団体の会議に参加。2日酔いなんで実にしんどいのである。早々に帰宅して、BS放送でNFLワイルドカードプレイオフなど見つつネットに接続。それにしても、ナイナーズの出てないプレイオフは、見てもあんまり力が入らない。

昨日、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を見たので、一応その感想など。

魔女の住むというアメリカ東海岸メリーランド州の森。その伝説の謎を暴こうと、森に分け入った学生3人が行方不明になり、撮影したフィルムだけが回収されたという設定で映画が始まる。

映画の作りは、大変実験的と言ってもいいだろう。通常の映画なら、俳優達が、カメラがまったくそこにないかのように無視して演技することにより、観客は、「神の目」を持って映画館の座席を離れて、そのドラマの中に没入して行く。

この映画では、観客は、魔女探索ドキュメンタリーを撮影するためにこの学生達が撮影した(という想定の)、未編集の(ように編集された)ブレたりピントがボケたりする移動カメラの荒い映像だけを、映画館の座席に座ったまま、終了まで目の前にずっと突き付けられることになる。奇妙なフィルムは、ただ我々の眼前に投げ出されるだけだ。

獲物に掴みかかる血だらけの爪や、ラテックスで作られた異形の魔女の顔や、SFXで作られた空飛ぶ魔物の影を見ないとホラーを見た気分にならない、という人にはこの映画はまったく不向きだ。映画全体を通じて、見るからに恐ろしい化け物や、魔女は最後までその姿を見せない。しかし、突然の不気味なラストを含めて、映画全編をとりまく雰囲気は、実に薄気味悪い。この低予算映画(なんでも700万円程度で製作されたらしいが)の製作者が観客に与えようとした意図した印象が、なんとも言いようのない「薄気味悪さ」であるとするなら、この映画は十分に成功している。まあ、しかし、2度見る気はしないなあ。