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2001/03/20 「キャスト・アウェイ」

日曜の夜は、近所のシネコンで「キャスト・アウェイ」を見た。飛行機墜落の阿鼻叫喚や、夜の海でのクジラとの遭遇などのシーンは、たいへんによくできている。トム・ハンクスが漂着する無人島の風景は、普通に撮れば、抜けるような青い空と輝く海に囲まれた大自然の中の楽園に映るだろうが、監督はおそらく計算して、色彩のトーンを落し、隔絶した孤島の寂寥感や不安感を演出している。雲や波も、一部CGで編集しているのかもしれない。

いわゆる、「ロビンソン・クルーソー」部分は、丹念に描いてあり、見ごたえもあって飽きさせない。ああいう絶海の孤島に漂着したら、ヤワな現代人なら肺炎で一発で命を落とすよなあ。火を起こすというたったそれだけのことが、何の道具もなければいかに困難か。しかし、映画終盤の、いわゆる「浦島太郎」部分については、なんだかあわててバタバタと終わったという印象。

せっかくヘレン・ハントを出してるのに、終盤のドラマはあんまり盛り上がらない。事故の前にハンクスがヘレン・ハントに渡した、おそらくはエンゲージ・リングと思われる小箱は、なんで最後の場面で使わないのかねえ。

余談だが、トム・ハンクスがアップになると、どうしても、「That's all I wanted to talk about」と、フォレスト・ガンプのしゃべりが出てくるような気がして落ちつかない。<そんな訳ないやろって。