昨日の帰り、教文館書店に寄ろうと銀座山野楽器の前を通りかかると、「チャーリーズ・エンジェル」のDVDが新発売で、店頭に山積みになってキャンペーン中。劇場では見る気がしなかったのだが、つい購入。 ドリュー・バリモアは、まだ26歳のはずだが、子役で大スターになった後、深刻な薬物依存、アルコール中毒を克服しただけあって、深遠を見た年増女の迫力というか、妙な魅力を兼ね備えている。デヴィッド・レターマン・ショーに出た時は、エラク目立つところに刺青してたような気がしたが、あれはどうしたんだろうか。 キャメロン・ディアズは、大柄だが、笑顔がなかなかキュート。3人目のエンジェル、ルーシー・リュウは中国系だろうか。欧米の人間が、エイジアン・エキゾチックと思うのは、いかにもこういう顔なんだろなあ。しかし、アジアでは、あまりにアジア風で、イマイチ受けない顔立ちである。 映画のほうは、コミック・ブックのような派手で、明るい色彩。カンフーアクションあり、サスペンスあり、セクシーあり、ユーモアあり。ご都合主義で、荒唐無稽なストーリーは、あんまり真剣に見るようなものではないが、娯楽作としてはなかなかよく出来ている。 監督のMcG(マックジー)は、ミュージックビデオやCF製作の出身で、劇場映画は初めてなんだそうだが、短いカラフルなショットを積み重ねて行く手法に手慣れた安定感がある。70年代後半から80年代の音楽があちこちで使われてるのも、なんだか懐かしい。エリック・ノックスの屋敷のシーンは、舞台設定といい、めまぐるしく回転するキャメラワークといい、ブライアン・デ・パルマを思いだした。 しかし、撃たれた後で、窓にぶら下がって助かっているバリモアを見せるのに、フィルム逆回転させて(もちろんこれもCGを駆使した特撮だが)、まず撃たれる直前の場面まで戻し、「ハイ、では今度はスローでご覧いただきます」とばかり、もう一度スローで同じシーンを繰り返して見せるのは、既成の映画の文法をアッケラカンと無視した撮り方で、びっくりと同時に感心。 そういえば、ビル・マーレーも出演してたが、女性3人の活躍に食われて、まったくいいところなしであった。DVD収録のインタビューでは、「ま、女性達は、シンディ・ローパーの歌みたいに楽しくやってたよ」と語っていたが、確かにそんな映画である。 |