帰宅してTVつけると、ちょうど曙がキックを頭に貰って轟沈する場面。受身もへったくれもない、絵に書いたような大の字ダウン。だからK−1には向いてないんだよなあ。やっぱり生き残るにはプロレスだ、プロレス。 「薔薇の名前」をDVDで観る。結構人気のある作品だと思うが、なかなかDVD化されなかったのが不思議。 知識と富と権威がすべて修道院に偏在する中世の暗黒。陰鬱なヨーロッパの雰囲気がよく出ている。ジャン・ジャック=アノー監督がフランス人ということもあるだろうか。そしてイタリアで集めたという、実に異形の俳優達。ラテン語の詠唱が響く暗い中世の修道院に実にマッチした存在感。サルヴァトーレ役のロン・パールマンも実に凄い。エイリアン3にも出ていた。そもそもアノー監督が「人類創生」で世に出した役者であるが、見事なサル顔で実に印象的。 中世の修道院で起こる謎の殺人、アリストテレスの失われた写本を巡る謎、ドルチーノ派の残党と異端審問、万巻の書籍に埋もれた知の迷宮塔。ウンベルト・エーコの原作も素晴らしいが、映画化作品としても実に印象的な名作。物語の導入と最後。あの若かった弟子、アッゾが老人となった後のナレーションも心に残る。 She was the only earthly love of my life... yet I never knew nor ever learned her name.「薔薇」とは、名前も知らず別れた生涯たった一人の恋人であったのだ。 |