この映画は、去年12月オーストラリア往復のSQ便でも見たのだが、(1)時間が飛行機用に短く編集されてるのではないか、(2)小さな液晶画面だからバトル・シーンが見づらく何が何や分からないのでは、という疑問から劇場の大スクリーンで再見。 結論から言うと、時間は飛行機のビデオでも劇場でも100分で同じ。バトル・シーンは大画面で見ても、やはり何が何やら分からない部分多し。わざわざ見直す必要もなかったな。飛行機では字幕無しだったのだが、ストーリーは全て追えたし、字幕ありでも特段新たな発見無し。ま、それほど複雑な話ではない。"What did you say this room is called?" "Sacrificial chamber..." なるほど。 エイリアンとプレデター、違うシリーズの主役をひとつの映画に同時出演させるとオモロイのではという、なんとも安易なB級的発想から生まれた映画であるが、設定はなかなかよく考えられた名案。時間軸で言うと、「エイリアン0」にして「プレデター3」という位置を上手く占める作品となっている。最後のシーンで暗示された続編も更に作成可能かもしれない。 映画の冒頭、地球資源探索を行う衛星の所有者が「エイリアン」にも出てきた「ウェイランド社」というのが細かい技。ウェイランド社の社長役が、「エイリアン2」に出ていたビショップというアンドロイドを演じたランス・ヘンリクセンであるなど、「エイリアン」ファン用に細かいこだわりがあるようだ。よく知らないが「プレデター」ファンってのはいるのかね。 南極の氷の下数百メートルから発見された太古のピラミッド。まるでラヴクラフトの「クトゥルー神話」を思い起こさせるオープニングは雰囲気あり。まあ、それから後は氷の下でのいつものドタバタ。しかし、エイリアンとプレデターが激突するだけでは、確かに弱い人間の出る幕が無い。 「敵の敵は味方」というセオリーを持ちこんだことで、人間を一方の側に立たせたのが成功している。観客を飽きさせず100分でテンポ良く終了。というより舞台が限定された単純なストーリーだから、これ以上長くするのはかえって難しい。ヒロイン役はなかなか魅力的で好演である。アイデアだけで成立した映画だが、まあ払った分はきちんと楽しめる。続編を期待するかと言われると、正直どうかなと回答に詰まる部分もあるのだが。 |