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1998/07/26 遅れ馳せながら「ゴジラ」を見る。/ 3つならぶとさすがにヤッジー根性が。

徐々に部屋の片づけを開始。とりあえず必要な着替えとその他モロモロをトランクに詰めて、また厚木に移動。夕方、食事に出たついでに、駅前の映画館で遅れ馳せながら「ゴジラ」を見る。


まあ、あちこちで酷評されてるが、なんとも場当たり的なシナリオ。もっとも、日本で作ったゴジラ物も、大抵は行き当たりばったりの筋書きだけど。

映像的には、今まで作られたどのゴジラ物よりも、リアルで迫力があるのは事実。ただし、「ロストワールド」と「エイリアン」を思い出してしかたない。監督は、パクリの確信犯なのかもしれないが、プロデューサーも、よくこんな猿マネみたいなカットや筋書きの連続をOKしたよなあ。

あと、気になるのは、俳優陣にまったく魅力が無い事で、ジャン・レノも、いったい何しに出演したんだろう、と言う印象。もっともジャン・レノがギャラのほとんどをかっさらったせいで、あとは3流の俳優ばかりなのかもしれない。

あらすじや俳優が悪くとも、脇のストーリーにでも力があれば、なんとか見られる部分もあるかもしれないが、これまたあんまり感心しない。人間のドラマも感情も、何ひとつ描かれていない。

まあ、もともとそういう映画ではないと言えば、その通りだが、脇のストーリーが、ここまで魅力なくては、本筋にも影響しようと言うもんだ。

個人的に唯一面白かったのは、冒頭、ジャン・レノが、「クロワッサンが無い」、「コーヒーがまずい」とぼやくシーン。まあ、これにしても、フランス人が登場するまったくお約束の描き方で、脚本家がいかに無能だったかが分かるシーンだが、実はアメリカで一緒に働いていたフランス人が、まったく同じ事をぼやいていた事を思い出して、思わず個人的なツボに入った。今ごろどうしてるだろうか、ロラン・セラノ。

公平に言っておくと、しかし、SFXはなかなか大したもんで、あれは、石膏でビルをつくってヌイグルミのゴジラがぶち壊す、円谷プロ伝来の手法では絶対無理だっただろう。なんでも、制作最初に、東宝は、ゴジラの伝統を尊重して、ヌイグルミ方式で撮影してくれなんて申し入れて一蹴されたそうだが、その点は、アメリカ側は賢明だったかもしれないない。まあ、その点くらいか、賢明だったのは。