昨日の夜は、電話で予約入れて、以前から一度行ってみたかった銀座の「小笹寿し」へ。 三井アーバンの横、こんなところに店があるのかと訝るほどの小さな路地を入ったところに店はある。しかし入り口はさすがに銀座の寿司屋らしく、隠れ家感と同時に高級感を漂わせている。 タコ坊主が鉢巻しめたような親方のスタイルは、師匠の下北沢の小笹寿司と同じで、小笹寿司名物らしい。とりあえず、まずつまみを適当に見計って出してもらう。 カレイの昆布〆。いわゆる昆布〆と生の中間程度。実にあっさりしているが、それが上品で美味い。 コハダ。10月も終わりというのに、このコハダはまるで7月の新子の大きさ。市場で小さいのを選ってくるのだそうだが、〆具合は淡く、実に繊細な味。年中こういうコハダを食べることができるのは結構だが、もはや寿司の季節感というものは無いのであった。 カワハギの薄作り。身のほうは大したことないが、キモ入りのポン酢が絶品。神戸の市松寿司で食べたふぐの肝を思い出した。 アナゴのきじ焼き。アナゴを生から薄いタレで付け焼きにしたこの店の名物。パリパリしたアナゴは香ばしく、実に美味なり。アワビ塩蒸し。これは「しみづ」の塩蒸しよりも一段と柔らかいが、味はもっと濃厚。これも癖になりそうだ。 冷酒を重ねるうちにすっかり酔っ払う。ここから握りに入り、中トロ、コハダ、サバ、アナゴ、カンピョウ巻きで〆。中トロは、どう見ても霜降りの大トロみたいなのが出てきたが、これも絶品。 ネタはどれも素晴らしいが、勘定もさすがに銀座の寿司屋であって、福沢諭吉さんが礼儀正しくおじぎをして、2名ばかり財布から店のほうに去って行かれたのであった。酔っぱらってたから喜んで払ったが、次の日にシラフで考えたら、なんだか、やっぱり、ちょっと高い気がする。後悔先に立たず。はは。 |